タコ
欧米では一部の地域を除き「悪魔の魚」と呼ばれ忌み嫌われ、日本でもそのグロテスクな見た目から忌避する人の増えているタコ。禿頭の人や間の抜けた人を揶揄する言葉として使われるほどに浸透した存在でありながら、タコの価値は見過ごされがちです。しかし、寿司ネタとしてのタコの素晴らしさは、高級魚にも負けないほどなのです。
タコの一般知識
日本名/英名
蛸(タコ)/Octopus
タコの分類
軟体動物門頭足綱八腕形上目タコ目
タコの生態
タコは水深40mまでの海底に生息しています。タコはイカと同じく一年程度しか生きられない魚の一つです。雌のタコは穴のような外敵に襲われにくい場所に産卵後、一ヶ月ほど絶食して卵が孵化するまで守り通す習性を持っています。雄のタコも同じように穴に隠れて餌を捕食します。その習性を利用したタコ壷漁が有名です。また、タコには墨を吐く能力のほかに保護色に変化する能力を持っていて、外敵を察知すると回りの風景に溶け込んでしまうことが出来る守りに長けた魚です。また、タコは知能が高い学習能力の高い魚でもあり、その8本足には3億5千万本もの神経が通っています。
タコの旬の時期
◎ タコのオススメ度
おいしさ
歯ごたえ
好き嫌い
価格
香り
★★★-- 3
★★★-- 3
★★★-- 3
★★--- 2
★★--- 2
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タコの旬は夏ごろで、「土用のタコは親にも食わすな」と言うほどの美味しさを誇ります。
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タコの種類
タコの場合、食用に向くものとまったく向かないものにはっきりと二分されます。肉質の違いや生息環境の違いなどが大きく影響していると考えられています。
マダコ
日本で最も多く消費されているのがマダコです。明石海峡で獲れるものは高級ブランドとして定着しています。瑞々しい身肉と淡白な味わいが最大の特徴です。
ミズダコ
水分が多いためこの名が付きました。マダコよりも大きく、その体長は時に3mにまで達します。主に刺身などに使われますが、しゃぶしゃぶにするととても美味しくいただけます。
イイダコ
身体の中に米粒のような卵を沢山抱えることからこの名が付いています。小ぶりですが、茹で上げるとシャリに乗っかるほどに身が縮み、丸ごと美味しくいただけます。卵も珍味として知られています。
ヒョウモンダコ
ふぐ毒として知られるテトロドトキシンを含むタコです。小型で、外部から刺激を受けると青色や黄色の斑点が全身に浮かび上がり、その姿が豹のようなのでこの名前が付いています。噛み付くと、唾液に含まれるテトロドトキシンを獲物の体内に送り込んで仕留めるため墨を吐く能力は退化しています。
タコで健康!ヘルシー!
タコに含まれている成分は、このような効果を齎してくれます。
コレステロール低下
タコに含まれる栄養分には、滋養強壮効果の高いタウリンがあります。血中の中性脂肪やコレステロールを下げる効果があり、動脈硬化を防いでくれます。また、カリウムも豊富に含んでおり塩分の取りすぎを抑制する作用があります。また、現代の食生活で不足しがちと言われる亜鉛も含んでおり、身体に溜まった有害な重金属の排出を助けてくれます。
タコの美味しい食べ方
タコ焼き
もっとも有名なタコ料理の一つです。水などで溶いた小麦粉を焼いて生地を作り、タコを入れた生地二つを重ねて球状にしたものです。その原点は、ちょぼ焼きと呼ばれるコンニャクを入れたものやラジオ焼きと呼ばれるスジ肉を入れて焼いたもの、明石の玉子焼も言われています。
タコの刺身
タコ本来の旨味を味わうのに最適なのは、やはり刺身です。主に皮をむいた足をうすく削ぎ切りにして、ワサビ醤油でいただきます。瑞々しい身肉は噛めば噛むほど味が出てくるのが最大の魅力です。
タコのしゃぶしゃぶ
タコをさっと湯にくぐらせていただく鍋物です。ポン酢で味を調えてから食べます。生の時とは違う歯ごたえが生まれ、生の時のぬめっとした食感が無くなってとても食べやすいです。
タコと大根の煮物
定番の家庭料理の一つです。大根と共に醤油で味付けした出汁で煮込んで、柔らかく仕上がったところをいただきます。大根に含まれる消化酵素のジアスターゼの力で柔らかくなったタコと、タコの旨味が染み込んだ大根の美味しさを味わうのがこの料理です。
タコのマリネ
外国でタコを食べる地域の一つにギリシャなどの地中海沿岸が含まれます。ギリシャでは、タコにオリーブオイルを掛けて食べるのが定番メニューの一つです。西洋の料理はカロリーが過剰になりがちですが、オリーブオイルとタコの栄養の相乗効果でとてもヘルシーな一品に仕上がるのです。
直感寿司占い・タコ編
一番始めにタコ(蛸)の寿司ネタを選んだアナタはずばり「柔軟な思考の持ち主」でしょう! イカと同様、軟体動物に属しているタコは刺身、酢物、煮物、唐揚げなど多くの料理法に適した寿司ネタです。そんなアナタは物事をあらゆる方向から捉えて考えることの出来る柔軟な思考を持った人物と言えるでしょう。一つの議題に対し、複数の回答を出すことが出来、トラブル回避といった処理作業を得意とします。仕事も早いため、周囲の方に頼られることもしばしばあります。ただ、八方美人な所がありますので、なんでも引き受けてしまい、自分を追い詰める傾向にあります。ときには断る姿勢も大切ですよ。
コラム
タコの足
タコの8本足は、イカの10本足よりも人々に親しまれてきました。その名残は様々な言葉に見ることが出来ます。たとえば、一箇所のコンセントにテーブルタップを増設して、複数のコンセントコードが接続されている「タコ足配線」。また、餌の不足で食い詰めたタコが自分の足を食べてしまうと言われている行動を、粉飾決算になぞらえて「タコ配」とも言います。では、本当にタコは餌が少ないと自分の足を食べてしまうのでしょうか? 実は、この「タコが自分の足を食べる」現象は、環境や外敵などの要因から来るストレスによるヒステリーなのです。タコの足は切れても再生しない上に、食べた足は消化されないままなのです。タコは知能の高い魚であるので、自傷行動までもしてしまうのです。
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