お寿司屋さんの歩き方

カンパチ

カンパチはブリの仲間で、ブリよりもさらに高級食材として名をはせています。さらに仲間であるヒラマサを含めれば高級寿司ネタ御三家の出来上がり。ブリ同様の濃厚な脂のうまさとそれを感じさせない後味のよさがカンパチの美味しさの秘密です。

カンパチの一般知識

日本名/英名

間八(カンパチ)/Greater amberjack

カンパチの分類

硬骨魚鋼スズキ目アジ科ブリ属

カンパチの生態  

ブリ属に入っていることからもわかるとおり、ブリに近い種族です。ブリそのものもなかなかの高級魚なのですが、カンパチはさらに高級魚とされています。そのせいか釣り人の中でも人気がある魚です。大きさは1.5m~2mほどにまで成長し、暖かい海を好みます。

カンパチの旬の時期

◎ カンパチのオススメ度
おいしさ
歯ごたえ
好き嫌い
価格
香り
★★★★★ 5
★★★★- 4
★★★-- 3
★★★★★ 5
★★★-- 3

カンパチは初夏から秋口にかけてが旬で、まだ大きくなってないほうが美味しいとされています。

出世魚カンパチの種類

本当の意味でのカンパチはカンパチ一種類しかいないのですが、近縁種にヒラマサやヒレナガカンパチがいるのでそちらもあわせて紹介してみましょう。

カンパチ

額の模様が八の字に見えるからカンパチといわれます。ブリの仲間で味が良いのが特徴。というよりもブリ属はほとんどが美味しく、高級魚として扱われています。ブリ同様大きさで呼び名が変わる出世魚で、カンパチはその最終段階です。ここまで育ったカンパチは2mほどにもなるので、ブリ属最大になります。

ヒレナガカンパチ

こちらはカンパチよりやや小さめの(といっても1m以上になりますが)身体なのですが、生息域などが近いためよくそばで泳いでいます。ただカンパチよりもやや寒がりなので南の方に行くに従いヒレナガカンパチの割合が増えます。食味もカンパチに劣りません。

ヒラマサ

寿司ネタとしても、釣りの対象としても人気のヒラマサ。厳密に言うとカンパチとは親戚程度の関係なのですが、ブリとカンパチ、ヒラマサをあわせて“御三家”と呼ぶこともありますので紹介してみます。寿司ネタとしてもかなり美味しく、高級品です。

カンパチで健康!ヘルシー!

カンパチに含まれている成分は、このような効果を齎してくれます。

美肌効果

他の魚の項目でも美肌効果を書いていますが、カンパチやヒラマサにはナイアシンという成分が含まれていて、皮膚の修復のほかに粘膜の回復も手伝ってくれます。口内炎など、粘膜に異常を感じた場合にも効果的です。

その他

カンパチはブリと同様にカルシウム生成に欠かせないビタミンDや疲労回復に効果的とされるタウリン、頭の働きを活発にするといわれるDHAや血液をきれいにする成分EPAなどを多く含んでいます。

カンパチの美味しい食べ方

カンパチの握り寿司

カンパチは生で食べる、いわゆる生食が最も美味しいとされています。つまり生のカンパチを使った握り寿司がまずいわけがない・・ということで上のオススメ度でも5を差し上げております。ブリに比べてもさっぱりとした後味など、ブリよりも万人受けするのではないでしょうか。ただし価格のほうも“5”をつけさせていただいています。とはいってもこれは天然物で、養殖のほうはお気軽に食べられます。

カンパチの湯引き寿司

カンパチ、特に養殖のものは脂が強いので、握る前に熱湯で軽く湯引きを行って脂抜きを行うと余計な脂が抜けてさっぱりとした寿司に仕上がります。ただ、天然物ではそれほど脂がきついということはないので、生の握り寿司をオススメします。

直感寿司占い・カンパチ編

一番始めにカンパチ(間八)の寿司ネタを選んだアナタはずばり「ブランド志向タイプ」でしょう! カンパチは高級魚として知られています。一般庶民の食卓では、なかなかお目にかかれない魚と言えるでしょう。そんなアナタはオシャレでかつ、ブランド好きな傾向にあるでしょう。有名ブランドの新作には目がないのではないでしょうか? オシャレもいいのですが、生活を切り詰めすぎて身体をこわすこともしばしばありますので、健康には気をつけるようにしましょう。良いものを安く購入することも粋ですよ。

カンパチのお話

カンパチの名前

カンパチの名前の由来は額の模様が漢字の八に見えるからカンパチと呼ばれるようになったそうです。面白いのは幼魚の方が八の字がくっきりしていること。カンパチはこの頃のほうが美味しいとされているので、人間にとってはこの八の字、まさに「食べごろサイン」となっているのですね。

コラム

シガテラについて

カンパチやヒラマサなどは成魚、特に老魚の段階まで育ったものを生で食べると“あたる”事があります。これをシガテラというのですが、なぜか若いカンパチを食べても平気なのでフグなどのように生まれつきのものではないのですね。もちろんお寿司屋さんも心得ていて、こういったカンパチが寿司ネタにあがることはありません。ちなみにきちんと加熱すれば問題なく食べられます。


←←← ブリ(鰤)へ戻る コノシロ(鮗)へ進む →→→

▲ トップページへ戻る

Copyright (c) 2006 お寿司屋さんの歩き方 All Rights Reserved.