ヒラメ
寿司ネタに使われる白身魚の中で、群を抜いた人気を誇るのがヒラメです。ヒラメ独特淡白で癖の無い味わいは、万人に受け入れられる美味しさを持っています。身だけではなく、カリッコリッとした歯ごたえを持つヒラメのエンガワは、別次元の美味しさを秘めています。
ヒラメの一般知識
日本名/英名
鮃(ヒラメ)/Bastard halibut
ヒラメの分類
カレイ目カレイ亜目ヒラメ科/ダルマガレイ科
ヒラメの生態
ヒラメは、日本全国で漁獲できる魚の一つに挙げられるほど生息範囲が広い魚です。ヒラメは砂が多い浅めの海底に生息しています。そのまっ平らな身体を一見すると「外敵から身を隠すのに都合が良さそうだから、大人しい魚なのだろう」と思ってしまいそうになるのですが、実はかなり激しい肉食性の魚なのです。稚魚から成長して海底に着底するようになる頃はカニやエビの小さいのを捕食しているのですが、大きくなるにつれてイワシやイカやアジなどの大き目の魚を捕食するようになっていきます。つまり、この平たい身体で砂地に潜むのは獲物を捕らえるためなのです。また、俗に「左ヒラメに右カレイ」と言うように目などの主要な器官が左によっているのが特徴です。
ヒラメの旬の時期
◎ ヒラメのオススメ度
おいしさ
歯ごたえ
好き嫌い
価格
香り
★★★★- 4
★★★★- 4
★★★★- 4
★★★-- 3
★★★-- 3
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ヒラメは成長が早いこともあり、養殖が盛んな魚です。養殖のヒラメはこれと言った旬の時期がありませんが、天然物のヒラメの旬は11月から3月の冬の間とされています。夏の時期に産卵期を迎えるため、夏の天然ヒラメは避けた方が無難でしょう。
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出世魚ヒラメの種類
洋食でお馴染みの舌平目は、実はヒラメの仲間ではありません。ウシノシタという魚の仲間に当たります。
ヒラメ
私たちがもっとも多く口にするヒラメです。安い回転寿司屋ではカレイの仲間であるアブラガレイやカラスガレイのエンガワを代用にしているようです。
ガンゾウビラメ
ヒラメ並みに大きくなるヒラメの仲間ですが、草履のようなのっぺりとした体格を持っています。
タマガンゾウビラメ
鮮魚として調理することの少ないヒラメの仲間で、瀬戸内海沿岸では主に「でべら」、和歌山県では「ひがれ」という干物に加工されています。
ダルマガレイ
ダルマガレイ科は、ヒラメの仲間として扱われますが食用として用いられることがあまり無い魚です。
ヒラメで健康!ヘルシー!
ヒラメに含まれている成分は、このような効果を齎してくれます。
体にいいものばかりのヒラメ
ヒラメをはじめとする白身魚にはたんぱく質とカリウムが豊富に含まれています。身体を作るたんぱく質、塩分調整を行うカリウムは人体に不可欠な栄養素です。頭痛・冷え性に効果のあるナイアシン、老化防止効果のあるビタミンB2も含まれています。そしてエンガワには頭を良くするDHAに、血液をサラサラにするEPAが含まれているのです。
ヒラメの美味しい食べ方
「ヒラメは捨てるところの無い魚である」と言われるように、身・皮・骨・アラにいたるまで食材として使う工夫が編み出されている魚です。
ヒラメの昆布締め
ヒラメの身の淡白さを最大限に活かすのがこの昆布締めです。振り塩と昆布で水分を飛ばし、適度な弾力を与え昆布のグルタミン酸やミネラルを移して美味しくするという理に適った技法です。
ヒラメの中骨焼き
俗に、「肉は骨の周りが一番美味しい」と言われています。カリカリに塩焼きした中骨は、カルシウム満点でお子様にも美味しい一品です。骨の周りの身肉と、骨の奏でるハーモニーは絶妙です。
ヒラメのエンガワ
昔は珍味として今は定番として愛されているのがエンガワです。握り寿司に仕立てて食べるのが一般的ですが、煮付けにしたヒラメのエンガワも、味が濃くエンガワの旨味を堪能させてくれます
皮入りアラ汁
食材の全てを無駄なく使うことこそが、日本料理の真髄です。軽く焙ったヒラメの皮を、残った内臓と頭を煮込んだ鍋の中に入れれば皮入りのアラ汁の出来上がりです。ヒラメから取れる出汁は、繊細な旨味を持っていて椀物などにも用いられています。濃厚なコクとパリパリの食感を併せ持つヒラメの皮は珍味の一つです。
ヒラメのムニエル
ヒラメの洋食における定番の一つです。フランス料理のメニューとして、美食家たちの舌を唸らせてきたヒラメのムニエルは、淡白な味わいに油の旨味とソースのまろやかさが調和した一品です。
直感寿司占い・ヒラメ編
一番始めにヒラメ(鮃)の寿司ネタを選んだアナタはずばり「秘めたる可能性の持ち主」でしょう! ヒラメは身もさることながらエンガワが絶品です。しかし、このエンガワは1匹のヒラメより少量しか得られないのでたいへん貴重でもあります。そんなアナタは秘めた実力を持っているタイプと言えるでしょう。思わぬところで才能が突然開花することがあるかもしれません。芸術家や音楽家などの職業に向いているかと思います。自分で気づくより周囲に触発されて発揮するケースが多いかと思います。ただ、せっかくの才能が日の目も見ずに埋もれてしまうことも多々ありますので、チャレンジ精神旺盛な生活を送るよう心がけてくださいね。
ヒラメのお話
パンダヒラメを知ってるかい?
ヒラメは成長の早い魚なので、養殖にうってつけの魚です。しかし、養殖ヒラメは天然ヒラメと一目瞭然の違いを持っていることはご存知でしょうか? 養殖ヒラメは、天然物と比較すると腹の部分が黒く変色しているのです。これは、パピロームという腫瘍が原因になって起きる現象なのです。このパピロームが発現しているヒラメのことをパンダヒラメといい、養殖ヒラメの価格に大きな影響を与えているのです。パピロームが養殖ヒラメにのみ発現する原因は、実は生育環境にあることが最近の研究の結果わかってきました。養殖ヒラメは、水槽の中で育てられるため砂に潜ることの無いまま成長していきます。その結果パピロームが発現して黒くなってしまうのです。現在のヒラメの養殖所では砂を水槽に敷いてパピロームを抑えています。
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