黒酢は酢豚などの中国の家庭料理に欠かすことの出来ない調味料として、日本でも有名になりましたが、日本で作られている穀物酢も長期間じっくり熟成させ、黒酢として使われているものも多くあります。
色が黒っぽいことから「黒酢」と呼ばれるようになった黒酢ですが、世界中には色の黒い熟成されたお酢が沢山あります。日本で一般的に「黒酢」と呼ばれているのは、米を原料として作った「米酢」や麦を原料とする「麦酢」などを含む穀物酢の一つで、穀物と麹を壺に仕込んで自然の中で熟成させているもののことを言います。通常の米酢や麦酢より使われる米や麦の量が多いこともありアミノ酸が豊富に含まれています。壺に仕込んで野外に置き自然に発酵と熟成を進めていくため「壺酢」と言われることもあります。黒酢の色が濃い色になるのには、黒酢の発酵家庭の中で他の酢より複雑な発酵の仕方をしているためです。黒酢に含まれるアミノ酸と糖が発酵と熟成を繰り返して行われていてそのなかで出来る化合物が黒酢独特の黒い色とコクのある味を作り出しています。
黒酢の製造過程の中では、乳酸発酵・糖化・アルこール発酵・酢酸発酵など様々な変化が壺の中で同時に繰り返して行われ、世界の酢の中でも珍しい「トリプル発酵」と呼ばれる発酵方法で作られています。日本では、鹿児島県で作られる黒酢が有名ですが、黒酢に含まれる豊富なアミノ酸が注目を浴びてからは中国の黒酢としても有名な「香酢(こうず)」なども日本国内で人気が高まっています。黒酢に含まれる豊富なアミノ酸は、料理にコクや旨みを作り出す成分としても知られています。そのため、色々なダシとも相性がよいのが特徴で、黒酢を料理に使うことにより料理の味をより味わい深い料理にしてくれます。また、油分の分解を助けてくれる働きや軟らかくするという働きがあるため、肉料理や油を使った料理にも使われることが多くあります。黒酢は、長期間じっくり熟成されているため、味や香りがまろやかなものが多いのが特徴で、そのまま水やお湯で割って飲むのにも適しています。
ダイエットに黒酢を取り入れている人の中には、そのまま飲んだり料理に使うほかに、バナナを黒酢に漬け込んだ「バナナ黒酢」やしそを漬け込んだ「しそ黒酢」など、自分の好みに合わせて黒酢を利用したものを作ってダイエットに役立てている人も多いようです。中でもバナナを漬け込んだ「バナナ黒酢ダイエット」が人気の高いもののようですが、自分でバナナ黒酢などを作るときには、漬け込む黒酢を自分の使いやすいものを選ぶようにしたり、熟成期間の長さや原料などの違いをみて選ぶと良いと思います。色々な原料や産地などの黒酢を楽しめる黒酢を使ったバーなどもあるようです。黒酢市販されている黒酢は、米を利用した「米黒酢」「玄米黒酢」が多いようですが、その他にも麹を利用した「黒麹酢」や中国の鎮江特産の「香酢」などがあります。「香酢」には漢方薬にも使われる薬草を一緒に漬け込み発酵させたものもあり、ダイエットや健康維持に黒酢を利用したい人が手軽に利用できるサプリメントタイプのものも販売されています。
ダイエット以外でも、毎日の食事にちょっと加えるだけでコクや旨みを作り出す黒酢を利用している人は多いと思います。この黒酢にバナナを加えることで、調味料としてもさらに複雑で深い味のあるオリジナルばなな黒酢を作っておくと色々使えて便利です。ほんのりとした甘味があるので、さっぱりとしたデザートにも使えます。バナナのほかにパイナップルを使った「パイナップル黒酢」やりんごをつける「りんご黒酢」もお勧めです。
この、ばなな黒酢を作るときは、1L程度の大きさの梅用のビンを利用すると作りやすいと思います。バナナは少しシュガースポットが出始めたものを使うとバナナに含まれる免疫力をアップさせる成分も黒酢にとりいれられます。漬け込んだバナナが崩れてくる前にバナナは黒酢から取り出しましょう。取り出したバナナはバナナチーズケーキなどにするとバナナ黒酢のサワードリンクともぴったりなデザートになります。潰して生地に練りこんでも、塊のままクリームチーズなどにはさみこんでも、バナナに酢が染み込んで美味しくなっていますので簡単に使えて便利ですよ。
黒酢は食欲が無いときに使うとさっぱりとした味で以外に食べられるようになることがあります。また、疲れが溜まっているときの疲労感の回復にも効果的です。
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