日本に味噌汁、韓国にキムチがあるように各国にはそれぞれの「おふくろの味」が出た食べ物があります。イタリアにおける味噌汁にあたるのがミネストローネです。
イタリア人の心の味というべきミネストローネはどんなスープなのか、詳しく解説していきます!
ミネストローネ(Minestorne)には、イタリア語で「具沢山のスープ」と言う意味があります。
トマト・ニンニク・オリーブオイルといった、イタリアの代表的な食材をベースに使って作られたミネストローネは、故郷の味として各国でも人気の高いスープ料理となっています。
ミネストローネが「イタリアの味噌汁」と呼ばれる理由
また、ミネストローネは正しいレシピというものがなくどんな材料とも相性のいいスープ料理としても人気が高いのです。
キャベツやレタスの味噌汁がたまに食卓に並ぶように、ミネストローネも冷蔵庫や前日の残り物を有効に活用できるスープとして、イタリアのお母さんに愛されているのです。
ミネストローネの美味しさに迫る
ミネストローネの美味しさを作り出しているのは、基本の材料となっているトマトとニンニクとオリーブオイルです。
トマトにはうま味成分であるグルタミン酸が含まれており、イタリア料理の美味しさを作り出す食材としても重宝されています。また、トマトの酸味は頭をすっきりさせる効果があり、朝食として食べられることの多いミネストローネにはぴったりの食材であると言えます。
食欲をあおり立てるニンニクの香りとオリーブオイル
ニンニクとオリーブオイルもミネストローネを美味しくする大きな役割を果たしています。
ニンニクは、油で炒めると匂いが強くなります。また、オリーブオイルも清々しい独特の香りを持っています。この二つの香りが食欲を掻き立て、胃の働きを活発にするのです。
また、オリーブオイルはオレイン酸などの不飽和脂肪酸を含んでいるため健康にもよいのです。
家庭ごとに違うミネストローネの作り方
ミネストローネは「基本さえ押さえておけばどんな材料を使っても美味しく作れる」料理ですが、その基本自体も家庭ごとに違うようなのです。
基本的な材料であるトマトも、水煮したものやピューレ状にしたもの、皮をむいて果肉を刻んだものと様々な調理を加えて使われることがあります。それに、ニンニクやオリーブオイルを使わないレシピや、トマトさえも入れないレシピがあるほどに、ミネストローネは融通無碍なスープ料理として定着し、イタリアの味として知られているのです。
それでは、本格的なミネストローネのレシピを紹介していきます。
ホールトマト…400gのものを1缶、ニンニク…3片、オリーブオイル…大さじ2、玉ネギ…1個、ニンジン…1本、パプリカ…2個、ブイヨン…カップ3杯、ローリエ…1枚、塩・コショウ…少々
- まず、最初に野菜を刻みます。トマトも水気を切り、すべて1cm角程度の大きさに刻みます。ニンニクは包丁の腹で潰して、スライスしておきます。
- 鍋にオリーブオイルを引いて熱し、火を弱めてからニンニクを焦げ付かないように炒めていきます。
- ニンニクがキツネ色に変わってきたら野菜を入れ、全体に油が行き渡るようにかき混ぜながら炒めていきます。。
- 野菜に火が通ったら、トマトとローリエとホールトマトの汁とブイヨン、足りなければ水を足して野菜全体が水に浸かるようにして煮込んでいきます。
- 沸騰後はアクを取り去り、15分ほど煮込みます。
- 煮込み終わったら火を止め、塩・コショウで味を整えて器に盛り付けて出来上がりです。お好みに合わせて、刻んだパセリやパルメザンチーズを降り掛けていただきます。
ミネストローネ・パスタのレシピ
ミネストローネ…200g、パスタ…100g、ベーコン…50g、塩・コショウ…少々、トマトジュース…カップ1杯
- まず、スパゲティなどのパスタを分量どおりの水と塩で茹でておきます。ベーコンもフライパンで炒めておきます。
- 別の鍋に移して温めたミネストローネに、茹で上がったパスタとベーコンを入れて1~2分ほど軽く煮込みます。
- 煮込むとトマトの風味が飛ぶのでトマトジュースを足して風味を補います。
- 煮込んだら塩・コショウで味付けして火を止め、器に盛り付ければ完成です。