じゃがいも

北海道のじゃがいも

じゃがいもの収穫量、全国一を誇る北海道ですが、北海道は田んぼと畑ばかりだと思っている人も少なくないようですね。

普通に熊が出て、札幌から旭川、そして函館へと日帰りで旅行に行く計画を立てていた知人もいましたが、絶対的に不可能です。

北海道とじゃがいも

北海道

北海道がじゃがいもの生産に向いているのには理由があります。強い風や低い気温に強く、冷害で米や麦が凶作であっても、じゃがいもだけは安定して収穫がで きるのです。

備蓄作物として長期間の保存ができることがわかってくると、北海道のように気候が寒い地方での栽培がすすめられるようになり、明治政府では北海道の農家に、無料で種芋を配布したほどなのです。

こうして栽培に適した気候と広大な土地の相互関係が相まって、北海道でのじゃがいもの栽培は飛躍的に増えていったのです。九州でもじゃがいもの栽培はされていますが、北海道の比ではありません。それだけじゃがいもを育てる条件が揃っていたのです。

男爵薯とメークイン

じゃがいもの代表的なものは男爵薯とメークインです。男爵薯は函館の川田男爵が北海道に取り入れたもので、メークインは北海道の道南、厚沢部町が発祥の地とされています。

男爵薯と北海道

男爵薯

北海道に男爵が入ってきた経緯は「じゃがいもの歴史」でも少し触れましたが、詳しく説明していきましょう。

北海道の函館に、四国出身の川田龍吉という男爵がいました。造船会社を経営する傍ら、函館の近郊の現在の七飯町に約9ヘクタールの農場を購入し、イングランドにじゃがいも種子を注文してその栽培に着手します。イングランドから届いたものの中に、アイリッシュ・カブラーという北アメリカ産のじゃがいもがあり、後にこれが男爵薯となるのです。

七飯の成田惣次郎という人物が、川田男爵が取り入れたものを分けて貰い、早生品種の成績が常に良いものでした。このことが近所の人々や親戚などに知られるところとなり、七飯近郊に噂は広まっていきました。そのじゃがいもがいつからか「男爵薯」と呼ばれるようになったのです。

優良品種として正式に認められたのは、昭和 3年のことです。この男爵薯から様々な品種改良がされて色々な種類のじゃがいもが作られました。

【男爵薯】についてはこちら


メークインと北海道

メークイン

メークインの誕生は男爵薯よりも後になります。北海道の道南、厚沢部町の桧山農事試験場で大正時代の終わり頃に初めて栽培が始まりました。

厚沢部町役場の裏には、「メークイン発祥の地」の碑が建てられています。

【メークイン】についてはこちら

じゃがいもの生産量

じゃがいもの生産量

北海道は、言わずと知れたじゃがいも生産量日本一です。広大な北の大地の土はじゃがいもを栽培するにはぴったりなのです。北海道のじゃがいもの生産量は全国で76~95%といわれ、ほとんどのものが北海道産と言ってもいいほどでしょう。

代表的なのは男爵薯とメークインですが、男爵芋は北海道の函館が発祥の地で、メークインは厚沢部町というところが名産地となっています。コロッケやポテトチップス、フライドポテトに向いている物など、種類によって様々です。

収穫量でいえば250万tにも及びます。北の乾燥した空気と朝や日中、夜の寒暖の差が激しいことがじゃがいもを作る上での条件に合っているのです。

じゃがいもの販売

北海道では、畑から掘りたてのじゃがいもを国道沿いなどで販売しているところがあります。もちろんドライブインなどでも販売されています。土がついたまま の新鮮なじゃがいもの味は、スーパーで売られているものとは一味違います。

札幌大通り公園ではじゃがバターやとうもろこしも名物になっています。産地直送 ということで、通信販売も行っていますので、一度取れたて新鮮なじゃがいもを食べてみませんか?


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