じゃがいもと食生活
じゃがいもと私たちの食生活は、切っても切れないものとなっていますね。様々な料理にじゃがいもが使われ、じゃがいも自体がメインの食材になっているもの も珍しくはありません。
アンデス地方から世界へと羽ばたいたじゃがいもはどのような経緯で食卓にのぼるようになったのでしょうか。
じゃがいもの食文化のはじまり
じゃがいもの発祥の地はアンデス地方であることはすでに歴史の項で述べてきましたが、現在でもアンデス地方には何千もの種類のじゃがいもがあり、野生のじゃがいもも数え切れないほど存在しています。
500年以上の昔、ヨーロッパに渡ったじゃがいもは、ただ大きくておいしくないものだったようです。そのた め、花を見るための観賞用とされていたのでしょう。その後の品種の改良で食材としての味を確率したのはそこからさらに200年もの月日の流れを要します。
ヨーロッパでじゃがいもが普及した理由は、保存がきくので、冬を越す間のビタミンCの補給用として食べられていたようです。19世紀に入ると、様々な食材と合わせて食べられるようになり、現在に至ってはヨーロッパのじゃがいもは本場アンデスに次いで品種が多い国となりました。
日本でのじゃがいも
日本にじゃがいもが入ってきたのは、16世紀に九州に入ってきたのが初めてです。航海食とされていたようですが、味も淡泊で一般には浸透するものではあり ませんでした。
18世紀に再び日本にじゃがいもがもたらされましたが、味はどうだったのでしょうか。やはり冬を越すための食材として再び日本に入ってきた じゃがいもですが、日本は水田地帯で、その裏作として作られていたじゃがいもは、収穫時も梅雨にあたるために水気が多く、腐敗しやすいものでした。
そのため、メニューにもアレンジがきかずに豊富ではなく、煮物にされることが多かったのです。
現在の食生活
現在では数多くの品種があり、それぞれに合った料理法で調理されていますが、日本とヨーロッパを比べるとどんな違いがあるのでしょうか。
ヨーロッパの食生活
さすがヨーロッパとでもいいましょうか。じゃがいも料理の工夫は群を抜いています。元々ビタミンCが豊富なじゃがいもですが、そのビタミンCを増やすレシピが習慣付いているようです。
ヨーロッパや北アメリカでは、使い道によって品種や栽培される場所、比重や大きさなどで区別され、無駄なく効率的に利用されています。
日本での食生活
日本では皮付きのまま調理することが少なく、上手に利用されていないとする説もありますが、日本人はじゃがいもの皮を厚くむく習慣があります。
日本のじゃがいもには、皮の下にある物質、アルカノイドという成分を嫌うためです。日本のじゃがいもにはこのアルカノイドが含まれている量が多いためでしょう。そのため、皮付きのまま調理されることはごく稀なことです。
当初は茹でて食べるのが中心となっていました。現在では品種も改良されていますが、皮付きで調理する習慣はあまりありません。
最近では様々なレシピが海外から入ってきたり、考案されたりしていますので、じゃがいもはなくてはならない野菜となりました。
どこの地方でも食べられているのでしょうか。じゃがいものおみそ汁。じゃがいもとワカメとネギのおみそ汁なのですが、これがどうも口に合わなくて実家の母が作るたびに勇気を出して食べている。そんな感じでした。汁椀の底に残ったじゃがいもの溶けたドロドロしたのがどうもダメだったのです。豚汁などではたくさん入っていた方が嬉しいのに変ですね。
じゃがいもも甘いのや味のしないのがあって、「今日のは当たりだ!」「残念!はずれ!」などと思いながら食べてしまうのですが、やはりじゃがいも独自の味を味わうのでしたらじゃがバターや粉ふきいもがお勧めですね。じゃがいもはあって困る物ではないので、どんどん料理に活用していきましょう!