日本の豚肉料理
家庭料理の定番メニューの中には、豚肉を使った料理が必ずといっていいほど入っています。手ごろな値段で色々な料理に使えることからも、私たちの身近な食材のひとつだといえます。炊き立てのご飯にもぴったりな豚肉の生姜焼きや豚肉の肉じゃがの香りは本当に食欲を誘いますよね。反対に、豚肉料理には黒豚などちょっと値段の高い豚肉を使った高級料理も数多くあります。身近でちょっと奥が深い豚肉の定番料理を、おいしく簡単に作れるレシピなどをご紹介します。きっと豚肉がもっと好きになると思いますよ。
日本人は豚肉大好き!
日本人が大好きなメニューの中には、ちょっと考えただけでも豚肉を使った料理がいっぱいあります。それもそのはずで、日本人はかなり昔から豚肉を食べてきました。古代の遺跡からも豚を飼っていた形跡が見つかっていますし、古い記録にも豚肉を食べていたことが記録されています。日本で肉食べる習慣が少なくなっていた時代にも、沖縄(琉球地方)や鹿児島(薩摩)では豚が数多く飼育され食べられていました。現在でも、豚肉といえば特に沖縄の「島豚(アグー)」や鹿児島の「黒豚」などが有名です。豚肉は牛肉よりも手軽に使える食肉、というイメージがあります。それは豚肉が牛肉に比べて比較的価格も安いということがあります。また、豚肉は牛肉に比べてカロリーや脂肪分が少なくビタミン類も豊富に含まれていますが、鶏肉よりもコクやうまみがあるのでしっかりとした食べ応えを楽しむことができます。面白いことに、日本の中でも肉じゃがなどは牛肉で作る地域と豚肉で作る地域に分かれていますし、焼肉や焼き鳥といった牛肉や鶏肉がメインだった料理の中にも豚肉が占める割合が多くなってきているようです。様々な種類の食材とも相性の良い豚肉は、料理のアレンジも聞きますし、メニューも豊富にあることが豚肉の魅力のひとつではないでしょうか。
日本の定番! 「豚のしょうが焼き」の作り方
生姜の香りと豚肉の焼けるにおいがたまらない豚の「しょうが焼き」は、大人も子供も大好きな豚肉料理の一つですよね。小さい子供は生姜が苦手な場合もありますので、少なめにしてあげると良いかもしれません。しかし、しょうがには食欲増進や血行を良くする効果がありますので、生姜が苦手ではない大人の人などの場合はたっぷり使うのがおすすめです。
しょうが焼きの簡単レシピ・材料
●豚肩ロース肉:300g ●レモン:1/2 ●キャベツ:1/4 ●片栗粉・塩・コショウ:少々
●オリーブオイル:適量
生姜焼きのタレ
◆たまねぎ:1個 ◆しょうが:1片 ◆にんにく:1/2片 ◆みりん:大さじ1
◆醤油:大さじ3、すりゴマ 少々
しょうが焼きの簡単レシピ・作り方
1豚肉は筋があるものをそのまま焼くと硬くなってしまうので、筋を隠し包丁を入れて切っておきます。包丁の柄に近い部分でトントンとたたくようにするとうまく細かく上手に切れます。
2たまねぎ・生姜にんにくは別々にすりおろしておきます。豚肉に塩・コショウを軽く振り、たまねぎと生姜を半分ずつくらい豚肉にすり込むようにまぶしておきます。この間に、キャベツを千切りにし、レモンを切ってお皿に盛っておきます。
3残りのたまねぎ・生姜・にんにくを容器に入れ、ほかのしょうが焼きのタレの調味料を加えて混ぜ合わせます。
4豚肉にまぶしたたまねぎと生姜の余分な分を軽く取り除き、片栗粉を豚肉の表面にうっすらつけます。あまり沢山つけないように気をつけてください。
5フライパンにオリーブオイルをひいたら、豚肉を片面から焼いていきます。うっすらと焼き色がついたらひっくり返して反対側も軽く焼き色がつくように焼きます。
6合わせておいたしょうが焼きのタレをフライパンにいれ、中火でさっと豚肉に絡ませます。豚肉全体にしょうが焼きのタレが絡まったら、完成です。
しょうが焼きのポイント
焼きたてのしょうが焼きが一番美味しいのですが、お弁当のおかずに入れても喜ばれる豚料理です。お弁当に入れるときは冷めてもできるだけ硬くならないように一口サイズに切ったり薄切り肉を使うのもよいと思います。また、醤油ダレに長時間漬け込まないほうがやわらかく仕上がります。たんぱく質を分解してくれる酵素の入った食材をタレに混ぜ込むのもポイントです。
豚肉と大根の煮物の作り方
豚肉と大根はとても相性の良い食材です。圧力鍋や土鍋を使ってじっくり煮込むと大根に豚肉の味がしみてとてもおいしくなります。中華風の角煮よりもあっさりとした料理でご飯にも良く合います。白菜を加えてよりヘルシーな煮物にしてもおいしいですよ。
豚肉と大根の煮物レシピ・材料
●豚バラ肉(塊肉):300g ●大根:1/2本 ●ねぎ:1本 ●生姜:1片 ●黒砂糖:大さじ3
●醤油:大さじ4 ●みりん:大さじ4 ●サケ:大さじ2 ●蜂蜜:大さじ1 ●塩:少々
豚肉と大根の煮物レシピ・作り方
1豚肉を10cmくらいに切り、フライパンで表面に焼き色がつく程度に軽く焼きます。フライパンに出てきた脂は丁寧にふき取ります。
2焼いた豚肉を3~5cm幅に切ります。ねぎ・大根は食べやすい大きさに切っておきます。大根には隠し包丁をいれて面取りしておくと味がしみこみやすく、煮崩れしにくくなります。生姜はスライスしておきます。
3土鍋に肉とねぎの青いところだけと生姜を入れ、肉が隠れるくらいの量のお湯でゆでます。浮いてきた灰汁は丁寧に採りましょう。
430分くらい弱火でゆでたら鍋からねぎを取り出し、大根・ねぎの白い部分と調味料を入れていきます。一度沸騰したら弱火にして、20~30分煮込みましょう。煮詰まってきたら味を見て塩・コショウで味を調えてください。豚肉に串がすっと通るくらいの柔らかさになったら完成です。