東京X [TOKYO X]

美味しい豚肉として全国的にも有名な黒豚にも負けないほどに良質な豚肉としてかなり人気の高い東京X(トウキョウエックス)。料理番組の特別な食材として扱われることもあり、おの名前を聞いたことがある人もいると思いますが、食べてみたくてもあまり見かけたことはありません。一部のデパチカで取り扱っているのですが、その人気は高く時間によっては売り切れていることも多いようです。豚肉の名前としてはちょっと珍しいネーミングで、どんな豚なのか気になりますよね。試行錯誤の上誕生した東京生まれの豚肉にはどんな特徴があるのでしょうか?

東京Xってこんな豚

東京Xは名前のとおり東京で生まれた新しい銘柄の豚です。東京で肉質の良い豚を育てるなんて想像しにくいかもしれませんが、美味しい銘柄豚として全国的に注目が集まっている豚肉です。見た目は茶色に黒と白のぶちが入っていて、その模様は固体によって違っているのもとても特徴的です。

すごいぞ! TOKYO X

東京Xは日本全国にある銘柄豚と呼ばれる豚肉とはまったく違った豚肉です。豚肉の肉質は色や脂肪の量など様々な項目から決まりますが、品種としてはLWDという同じ品種がほとんどで育育成方法やエサの違いで色々な銘柄豚といわれています。しかし、東京Xは日本の中でも美味しいといわれる鹿児島の黒豚「バークシャー種」と中国の豚で猪のような肉質を残している「北京黒豚」さらに「デュロック種」を掛け合わせました。この東京Xのために選ばれた品種は、それぞれの利点を生かし、欠点を改善できるようなに考えられた組み合わせです。また、こうやってまったく別の品種を掛け合わせて味の良さで改良し、固定の豚の品種を作り出すことは今までありませんでした。今までにないような霜降りの肉質、日本の豚肉市場に適応できるような豚肉をと、根本的な品種改良が行われた結果、素晴しい肉質の「東京X」が誕生しました。しかし、ブタの品種改良はとても困難なものと言われていて、新しい品種ができるまでに10年以上はかかるといわれています。そのため、東京Xを生み出すための品種改良には、快い賛同はなかなか得られなかったようです。

東京Xという豚肉

世界のブタの品種の半数以上が中国にいるといわれています。そのなかで、豚の原種である猪の名残を強く残しているのが北京黒豚です。猪は現在でもその肉のきめの細かさや味の良さから味の良いイノブタを作るときに使われることがあります。北京黒豚はその猪の肉のようなもちもちとした良質の脂や肉を持った豚です。しかし、小柄で背脂が多いという特徴からそのままでは日本の豚肉の規格からも外れてしまうため、皮の薄いデュロックや筋繊維の多いバークシャーを使い品種改良されています。東京Xの特徴はそういった豚肉の味の良さにもありますが、ほかの豚肉の2 倍ほどのビタミンを含んでいることも大きな特徴です。日本人に不足しがちなビタミンを摂取するのに適しているといわれる豚肉ですが、東京Xには特に多くのビタミンが含まれています。豚肉に含まれる豊富なビタミンは豚が食べるエサに関係があるといわれています。東京Xは「安心安全」を理念に掲げているため、与える飼料にも細かい決まりがありその結果東京Xの豚肉に含まれるビタミン量が増えたと考えられています。

トウキョウ エックスの育て方

東京Xは生み出される前から考えられてきた、コンセプトがありその考えに基づいて育てられる環境・飼養方法にも決まりがあります。東京Xがおいしく・安全な豚肉であるために重要なことであると考えられ、大切に守られています。特に使われるエサには細かい配合の決まりや基準があり、そのエサを食べることで東京X独特の豊富にビタミンが含まれ、通常豚肉の脂が溶ける36度より若干低い温度から溶けやすい、私たちの身体に優しい豚肉になっているのです。そんな東京エックスの育て方の基準について見てみましょう。

東京Xと東京SaBAQ

TOKYO-Xは、消費者が安心して使うことのできる豚肉を生産し続けるために「安全・安心(Safety)」「生命力(Biotics)」「飼育環境(Animal Welfar)」「品質(Quality )」の4つをキーワードにした「東京SaBAQ」に基づいて育てられています。この4つの基準を満たせる養豚農家だけが東京Xを育てることができます。

「安全・安心(Safety)」

薬に頼らずに健康的な豚を育てるための飼料・飼育環境をつくることをいます。特に肥育時に使うえさには抗生物質が入っていないものを使用します。

「生命力(Biotics)」

東京Xに与えられるえさには、遺伝子組み換えのとうもろこしや大豆は使いません。また、収穫する時期に薬品が使われていないものを飼料として使います。飼料を配合するときには大麦を使って昔と同じような飼養方法で育てます。

「飼育環境(Animal Welfar)」

ブタにストレスを与えないゆったりとしたスペースを確保しています。光を十分に浴び、適度な運動ができる飼育環境で育てることで、免疫力を高め健康的な豚を育てます。

「品質(Quality )」

生産性よりも安全性や肉質の品質を重視するために、決められた飼養方法や飼料を使い、東京X独特の肉質検査をクリアしたもののみを自身を持って消費者に提供します。

東京Xを食べてみよう!

人気が高まる一方で、生産性を重視していない東京エックスは生産量が少ないため気軽にいつでも食べられるほど販売されていません。東京Xがおいてあるデパチカなどには、東京Xのコーナーが設けられていますが、かなり早い時間に売切れてしまうことも多いようです。そんななか、東京エックスは安心・安全を守るために決まったレストランで使われることや精肉会社によってハムやソーセージなどに加工されるようにもなってきました。数が少ないため、すぐに入手することは難しい場合もありますが、通販などで販売されていることもありますので、問い合わせてみるのがおすすめです。東京エックスを一度食べるとまた食べたくなるという人がほとんどです。テレビ番組などでも調理されていましたが、とんかつにするとその肉の旨み柔らかさが良くわかります。ぜひ一度試してみてくださいね。


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