欧米の漬物といえば一番に頭に浮かんでくるのがアメリカやイギリスなどのピクルスでしょう。 ドイツのザワークラウトなどと思う人もいるでしょう。
日本も欧米も、漬物の基本はやはり塩漬けにすることです。ピクルスなどは塩漬けにしてから酢に漬け込んで作られます。
漬物は世界中に様々な種類のものがあります。代表的なのはやはりピクルス、ザワークラウト、アンチョビなどですね。もちろん私たち日本人は日本の漬物もなじみ深いものです。
中国でいえば、四川省特産のザーサイは日本でも気軽に購入できるのでご存知でしょう。韓国は言うまでもなくキムチが有名ですね。キムチだけでも種類はかなりあるのはあまり知られていないようですが……。
漬物は比較的保存のきく便利な食材です。それだけで食べるのはもちろんのこと、漬物を利用して様々な料理も作られています。
漬物は発酵食品です。牛乳を発酵させたものがチーズになり、大豆を発酵させたものが納豆になるように、野菜などを発酵させたものが漬物になります。
発酵食品の始まりは4、5千年前までも遡ります。アラビアの遊牧民がミルク持参で旅をしていて、数日たったミルクを飲もうとしたら水筒の中で透明な液と白い固まりに分離していました。恐る恐る舐めてみたところ、酸味があって特有な味がしてとてもおいしかったのです。これが発酵食品の始まりとされています。
発酵には微生物がおおいにかかわってきます。漬物の材料となるもののでんぷんや糖分、たんぱく質などを分解したり合成したりして、新しい成分を作ります。この働きが発酵で、私たち人間にとって役立つ発酵食品となるのです。
発酵食品は、ものによってはとてつもない匂いを発していたり、見た目も腐っているかのようなものもありますが、欧米をはじめ、世界各国でその土地に合わせて改良されて根付いていきました。
微生物によって作られた旨み成分により、見た目とは裏腹においしいものになります。発酵していく中で色々な栄養成分が作り出され、栄養価の高いものに変身します。そして、食品をそのまま保存するよりも長期に保存がきくという利点もあります。
冷蔵庫などがなかった時代には、食材を乾かして乾燥させたり、塩漬けなどにして漬物に加工して保存していました。
高度成長期には日本の食生活の欧米化が進んで、ピクルスやザワークラウト、アンチョビなどは現在では普通に食べられている欧米の漬物です。
ピクルスなどは、野菜を塩漬けしたあとに酢で漬け込まれますが、酢はクエン酸の効果で疲労回復にいいですし、漬物や乳製品に含まれる乳酸菌は腸の調子を整えてくれます。発酵食品は体にいいのですね。
ただ、漬物は食べ過ぎると塩分を摂りすぎることになりますので注意しましょう。
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