ウィリアム・ホルマン・ハント(William Holman Hunt)

ウィリアム・ホルマン・ハント(William Holman Hunt)

  • ラファエル前派
  • 1827年4月2日‐1910年9月7日

印象派など新しい手法で鮮やかな絵画が多くなったのが19世紀後半の絵画の特徴です。ですが、そんな中、宗教的・古典的な絵画を描きつづけたのがハントです。彼を「時代に取り残された画家」という人もいます。確かに、同じ時代に活躍した画家と比べても絵の雰囲気がかなり違うんです。それでも理念に忠実に描きつづけたハントはどういった人物だったのでしょうか。ハントが絵を描くときに持ち続けた理念(こだわりのこと)とは、一体どのようなものだったのでしょうか。

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ハントのプロフィール

1827年ロンドンの商店の息子としてハントは生まれました。12歳のときには不動産の事務員として働いていました。ハントは1844年にロイヤルアカデミー美術学校に合格します。この合格は3度目の受験でした。
この美術学校でハントはミレイ、ロセッティと出会います。彼らは、美術学校の古典絵画ばかりを教える学校の教え方に不満をもっていたため、ハント、ミレイ、ロセッティを中心として「ラファエル前派」を結成しました。ハントはラファエル前派の理念を忠実に守っていました。
ハントは聖書・や伝説を題材にした絵画を描くためには、実際に現地を見なければ描くことができないと考えて1854年、1869年、1873年の3回にわたりパレスチナに旅行しています。ラファエル前派が宗教的絵画から離れてからもハントは宗教的意味合いが濃い作品を描きつづけたのです。
1860年代以降はアカデミーへ絵画を出品することはしなくなり、個人で作品を発表することが多くなりました。1910年にロンドンでなくなりました。

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ハントの絵画の特徴

ハントが最後まで守りつづけていたラファエル前派の理念は、絵画の題材は中世の聖書や伝説、文学を取材し、細かいところまでしっかりと描くのが特徴です。
ハントはこの理念を守りつづけ、ラファエル前派が解散した後もこの考えを忠実に守って、宗教的な絵画を描きつづけたのです。背景や周囲に自然を描く時は、ラファエル前派の思想である「自然を忠実に再現する」こともつらぬいていて、写実的な絵画でもあります。
空想を描いているのですが、人物のモデルや背景、小物にいたるまでハントは身の回りの人やものを観察して忠実に再現しているのです。

ハントの有名な絵画

ハントの絵画の多くは、聖書を題材にした作品が多くあります。その中でも有名な絵画を紹介しましょう。
贖罪の山羊
贖罪の山羊 - ハント
この作品で描かれているのは聖書の世界です。そして舞台になっているのは、パレスチナだったので、ハントはその風景を忠実に描くためにパレスチナにいきました。ハントは以後40年もの間、『贖罪の山羊』の世界を描き続けました。山賊におそわれないように、銃を持ち歩きながらスケッチをしていました。
ラファエル前派が解散した後も、ハントはミレイと親しく付き合っていました。ミレイが作品を描いているときの様子をスケッチもしています。二人の画風は異なっていましたが、ずっと交流をしていたのです。
ハントと関係があった画家:ミレイ、ロセッティ

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