広東料理

広東料理(かんとんりょうり)

広東料理は中国4大料理の一つとして、世界で最も知られている中華料理の一つです。


広東料理を中国語では粤菜(えつさい、yuecai)
広東菜(guangdongcai)と言い、英語ではCantonese cuisineと言います。


中華料理は世界3大料理の一つとして中国本土だけではなく、タイ、マレーシア、インドネシア、シンガポールなど東南アジア、韓国や日本、そして各国のチャイナタウンで食べることができます。


中国人が住んでいるところには必ず広東料理があると言っても過言ではないでしょう。

広東料理は大きく三つ

広東料理は、広州(こうしゅう)、潮州(ちょうしゅう)、東江(とうえい)の三つの地方料理から構成されていますが、海南(中国の一番南の島、リゾートとして近年世界各国から観光客が集まっています。


ゴルフをするため海南島に行く日本人が多いだとか)風味も持っています。広東料理は三つの地方料理、そして海南島(かいなんとう)の風味を持っているものの、広州料理が一番代表的です。


広東は亜熱帯地域に位置し、雨量が十分で、四季緑で一杯です。このように良好な気候は、広東料理のための豊富な食材を年中提供しています。

広東料理は4大料理のエキス

広東料理は、四川料理(しせんりょうり、中国では川菜と呼びます)、山東料理(さんとうりょうり、中国では魯菜(lucai)と呼びます)、江蘇料理(こうそ料理、中国では蘇菜と呼びます)と並べ中国4大料理の一つです。


広東は陸と水の運送が便利な地域にいるので、古くから四川料理、山東料理、江蘇料理のエキスを幅広く取り入れていました。「食は広州にあり」は、このような背景から生まれた名言かも知れません。


広東では昔から商売をしている人が多かったので、人の手は入りが激しくいろんな所の「良い食材」、「不思議な食材(蛇など)」を取り入れるうえでの様々な条件が揃えていました。

広東料理の特徴

広東料理は、いろんな食材を豊富に使うことで有名です。


「飛ぶものは飛行機以外、四つの足のあるものは机以外」食べられないものはないぐらい広東料理は多くの食材を使うのが特徴です。広東では早くから蛇料理を取り入れており、また蛇料理に関する豊富なノウハを持っています。交通が便利という地理的な好条件を利用し、新鮮な食材をその日のうちに調理する伝統を守っていることもおいしい広東料理を生み出す条件の一つです。


中国の人は広東料理を「見た目きれいだけではなく、味も上品」と評価しています。

広東料理の調理方法

あらゆる食材で様々な料理を作る広東料理は、その調理方法も多彩多様です。


蒸す、煮る、焼く、揚げる、炙る、炒めるなど全ての調理方法を用いて宴会料理から家庭料理まで、その場に適した料理を生み出しています。


広東料理で用いる包丁さばきは、ほかの中華の包丁の使い方と多少違いです。生きている海鮮や動物を素早くさばくことを要求されているので、ほかの中華料理は繊細な包丁さばきをしていることに対し、広東料理は大胆で素早い包丁の使い方をすることが多いです。

広東料理は日本人に向いている

国土が広い中国では、北方と南方では気候と飲食習慣がまったく異なります。


北方の料理はどちらかというと濃い味付けですが、南方の料理は薄い味付けをすることが特徴です。


全体的に薄い味付けを好む日本人は、中華料理の中でも広東料理を一番好むようです。


もちろん、刺激的でスパイシーな四川料理を好む日本人も多いですが、男女老少関係なく食べられる中華料理といえば広東料理ではないでしょうか。


広東料理は食材の「元の味を生かす」ことを非常に重要視していますが、これは和食のポリシーと似ている部分です。女性に大人気の点心・飲茶は現在健康に良いということでも注目されています。