イルカの棲む地域
イルカは世界中の寒帯~亜熱帯まで、広い範囲に生息しています。どこでどう見るかによって、野生のイルカ・半野生のイルカ・飼育されたイルカに会うことができます。目的や時間、予算などに合わせて会いに行ってみてはいかがでしょう。
どんな場所にイルカがいるの?
イルカは棲みやすい場所を求めて移動します。居心地の良い場所には長くとどまることもあります。
・敵が少なく、子育てがしやすい場所
・餌が豊富な場所
・仲間を見つけやすい地形
・水質がイルカに合っている
・船の出入りが少ない
…などが考えられます。
ネズミイルカの仲間の棲んでいる地域
ネズミイルカ…北半球の温~亜寒帯
イシイルカ・コハリイルカ…南米中央~南部沿岸
リクゼンイルカ…北日本太平洋岸~千島列島
コガラシネズミイルカ…カリフォルニア湾北部のみ
メガネイルカ…アルゼンチン・チリ南部の沿岸、ほか島々
スナメリ…日本~東南・南アジア沿岸~ペルシャ湾
マイルカの仲間の棲んでいる地域
マイルカ・バンドウイルカ…世界中の温~亜寒帯の海洋・沖合
ハセイルカ…東部太平洋・南米・アフリカの温暖な海域
ミナミバンドウイルカ…南日本~東南アジア・オーストラリア・インド洋
ハシナガイルカ…(セントラルアメリカ型)メキシコ南~コスタリカの太平洋岸大陸棚周辺(ハワイ型・グレイ型)東部太平洋を除く暖海(イースター型)東部熱帯太平洋の沖合(ドワーフ型)東南アジア~オーストラリアの内海・浅いところ
カマイルカの仲間の棲んでいる地域
カマイルカ…熱帯を除く北太平洋
ミナミカマイルカ…南米の南沿岸
タイセイヨウカマイルカ…北米北東岸、北大西洋高緯度海域
ダンダラカマイルカ…南半球の高緯度海域
ハラジロカマイルカ…南米・南アフリカ・ニュージーランド
カワイルカの仲間の棲んでいる地域
ラプラタカワイルカ…ブラジル南~アルゼンチン北沿岸
インドカワイルカ…インダス川・ガンジス川水系
ヨウスコウカワイルカ…揚子江水系(2006年に絶めつの発表あり)
アマゾンカワイルカ…アマゾン川水系
イルカはどんなところに棲んでいるの?
このように「いるか」は世界中のいろんなところに棲んでいるのですが、人の住む場所に近いところでは、「いるか」はゴミや網を食べたり、いろいろな影響を受けています。普段姿を見ることができない「いるか」だって、環境汚染の影響は免れないでしょう。
「いるか」が生息する地域では、「いるか」の生態を研究や知識を広める活動が始まっています。次では一般の人でも「いるか」に会ったり触れることができる場所を紹介します。
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日本でイルカに会える場所
日本では春~秋がシーズンとされています。その中でも混みあう時期や台風の影響もあります。「いるか」たちは1年を通してその場所にいることが多いのですが、冬になると船が出せないといった事情もあります。そのため、出かける前には確認をしておきましょう。
北海道・噴火湾
カマイルカ・イシイルカ・ネズミイルカ・バンドウイルカに会うことができます。
東京都・小笠原
東洋のガラパゴスと呼ばれています。ミナミバンドウイルカ・ハシナガイルカ・マダライルカに会うことができます。6~7月上旬と10月がベストシーズンです。
東京都・御蔵島
イルカのサンクチュアリと呼ばれています。93年に御蔵島イルカ協会が設立されました。ウォッチングルールを設置し、生態活動を行っています。ミナミバンドウイルカに会うことができます。
熊本県・天草
ミナミバンドウイルカに会うことができます。
海外でイルカに会える場所
バハマで会えるタイセイヨウマダライルカは「一番フレンドリーなイルカ」として人気があります。
グアム
ハシナガイルカに会うことができます。
バリ・ロビナビーチ
現地ではイルカのことをルンバルンバといいます。早朝にイルカに会う、ルンバルンバツアーが行われています。
バリ・ヌサドゥア
マリンスポーツのメッカともいわれ、早朝にイルカに会うことができます。
タヒチ・モーレア
野生ではありませんが、実際にイルカに触れることができます。泳げない人でも楽しめます。
ニュージーランド・カイコウラ
ハラジロカマイルカ・セッパリイルカ・バンドウイルカに会うことができます。
ハワイ島
ハシナガイルカ・マダライルカ・シワハイルカ・バンドウイルカに会うことができます。
ホンジュラス・AKR(アンソニーズ・キー・リゾート)
イルカに触れることができるほか、イルカの研究や地元の人への教育が活発に行われています。
バハマ・ドルフィンサイト
タイセイヨウマダライルカ・バンドウイルカに会うことができます。
バハマ・ビミニ
タイセイヨウマダライルカ・バンドウイルカに会うことができます。
フロリダ・パナマシティ
バンドウイルカに会うことができます。
紅海・エーラット
ダイビングをする人にとって憧れの海です。色とりどりのサンゴとそこに群がる魚も見ることができます。
西オーストラリア・ロッキンハム
バンドウイルカに会うことができます。
西オーストラリア・モンキーマイヤ
ミナミバンドウイルカに会うことができます。
オーストラリア・モートン島
ミナミバンドウイルカ・バンドウイルカに会うことができます。
(参考文献:イルカウォッチングガイドブック・水口博也著・阪急コミュニケーションズ)
イルカブームの背景
1990年代前半にイルカブームというのがありました。それによって日本でも、イルカの棲んでいる地域は観光客でにぎわいました。ビジネスという点では歓迎されたのですが、イルカにとっては棲みにくい環境になってしまいました。
日本ではイルカウォッチングに対する法律というのはありません。そのため、イルカウォッチングのためのルールが各地で設けられました。
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