ゾウガメ

ゾウガメ

ゾウガメのプロフィール

和名:ガラパゴスゾウガメ

学名:Geochelone nigra

目:カメ目

科:リクガメ科

体長:最大130cm

分布:ガラパゴス諸島

環境:乾燥した平地or湿気の多い高地

日本の動物園でも、飼育しているところの多いゾウガメ。大きな体と、簡単に100年以上生きるという特徴がよく知られています。世界で最も長生きする動物として知られているゾウガメ。想像も容易かもしれませんが、ゾウガメは生きた化石でもあるのです。

ゾウガメの生態について

ゾウガメの出現時期

鶴は千年、亀は万年というように、長生きのシンボルとして知られているカメ。そのカメの中でも特に長寿なのが、生きた化石でもあるゾウガメです。ゾウガメが地球上に出現したのは、6500万年前~2500万年前にあたる第三紀の初め頃だといわれています。因みに、第三紀とは新世紀のはじめにあたり、恐竜が絶滅した白亜紀以降のことをいいます。

ゾウガメの形態的特長

なんといってもゾウガメの最も特徴的で魅了的な部分は、小さな子供であれば乗ることもできる大きさです。すべての爬虫類にいえることではありますが、爬虫類は基本的に生きている限りは大きくなり続けます。そのため、長生きするゾウガメは大きくなる傾向があるようです。もちろんのことですが、ゾウガメは生まれた当初から大きいわけではなく、生まれたばかりのときは小さいです。

ゾウガメの生態的特長

カメに分類される生物は、声を出すための器官である声帯を持っておらず、カメは基本的に「鳴く」という行動ができません。しかしゾウガメは、唸り声を上げることができます。といっても、ゾウガメだけが声帯を持っているというわけではありません。さらに付け足しますと、ガラパゴスゾウガメに限った生態です。これは、ガラパゴスゾウガメが呼吸をする際に、空気同士の摩擦が起こり、それによってまるでガラパゴスゾウガメが唸っているように聞こえるのです。ですから、ガラパゴスゾウガメが唸っていても、実際にはガラパゴスゾウガメには唸っているつもりはないのかもしれません。

ゾウガメの餌と捕食方法

おもにゾウガメが餌として食べるのは、植物質の餌で、野生環境において代表的な餌となる植物は、ウチワサボテンです。飼育環境下では、キャベツやニンジンなどの葉物から根菜類まで色々な植物質の餌を摂取します。

実は、この餌によって、ゾウガメの形態は若干変わってきます。動物園にいるゾウガメたちは大抵同じ形態をしていますが、野生環境下では、種類が同じゾウガメでも、生活環境――餌の量によって大きく形態が変わってきます。その形態の違いが出るのは、ゾウガメの首の部分です。餌が多ければ一般的に見るゾウガメの形である「ドーム型」になり、餌が少なければあまり動物園などでは見かけることない「くら型」になるといわれています。

ゾウガメの生息地域と見られる場所

原産地はガラパゴスゾウガメであれば、ガラパゴス諸島。アルダブラゾウガメであれば、セーシェル諸島やアルダブラ諸島に生息しています。この2種類のゾウガメは、日本から態々海外に出向かなくとも見ることができます。特に、アルダブラゾウガメは触れ合うことのできる動物園もあるほどです。上野動物園には、推定ですが70歳を超えるタロウという個体がいます。アルダブラゾウガメは、動物園で飼育されている個体も多く、若い固体から、長い期間飼育された古株もいるようです。

ゾウガメの仲間

この以上の項目は、ガラパゴスゾウガメを中心として紹介させていただきました。ですが、名前だけ聞くとガラパゴスゾウガメの方がなんとなく聞き覚えのあるフレーズに聞こえますが、外見的にはアルダブラゾウガメの方が馴染み深いかもしれません。また、ガラパゴスゾウガメはワシントン条約で取引が厳しく規制されている中、アルダブラゾウガメは極々稀ではあるものの個人で飼育するチャンスのあるゾウガメです。といっても、動物園でさえ飼育が大変なゾウガメですから、個人で飼育するためには相当の財力と時間が必要になります。「珍しいから飼ってみたい!」という安易な理由で飼育を始めようとはしないでください。アルダブラゾウガメも、ワシントン条約によって保護されているゾウガメです。