キウイのプロフィール 和名:キーウィ(キウイ) 学名:A. australis目:ダチョウ目 科:キーウィ科 体長:50cm 分布:ニュージーランド 環境:高地 |
キウイと聞いて思い浮かぶのは、やはりフルーツのキウイでしょうか?
ですが、フルーツのキウイはとある鳥の姿に似ているところからこの名前がつけられました。
そのキウイフルーツの名前の由来になった鳥というのが、生きた化石とも呼ばれているキウイ(キーウィ)なのです。
キウイの生態について
キウイの出現時期
生きた化石として認識はされているものの、確実な情報はなく哺乳類数多く出現し始めた第三期後半、新第三紀にあたる2500万年前から200万年前にかけての間に出現したのではないかと言われています。
それを裏付けるのは、キウイとは近種に当たるダチョウが化石で発見されていることからも分かります。
キウイの形態的特徴
飛べない鳥としても有名なキウイは、鳥類の最大の特徴ともいえる翼がありません。厳密にいいますと、あることはあるのですが、その翼は人間の小指の先ほどしかないといわれており、ないに等しいほど小さなものなのです。
ですが、飛べない代わりにキウイは強靭な脚力を誇っており、走り去るスピードはダチョウのような速さだといいます。
そのため、キウイはその小さな体に似合わず、がっしりとした足を持っています。
キウイの生態的特徴
鳥類には珍しく、キウイは夜行性です。しかし、フクロウのように視覚が冴えているわけではありません。寧ろ、他の動物よりもキウイの視力は劣っているといっても過言ではありません。
ですが、キウイは夜間に行動し、昼間の間は樹の洞といった場所で時間をすごしています。
また、余談ですが、このキウイという名前は、キウイをはじめて見つけたマオリ族がキウイの鳴き声を聞いたときに、「キーウィー」と鳴いていたよう聞こえたところからキウイ(キーウィ)と名づけられました。
キウイの餌と捕食方法
視力の弱いキウイですが、キウイの食事は夕方から始まります。視力の弱いキウイでは、夜間に餌は探せないのでは?と思いますが、キウイは視力が弱い分、嗅覚が優れているのです。
また、それに加えてキウイにあるヒゲらしき器官がセンサーの役割を果たし、さらにキウイの捕食を助けています。
キウイは餌として、地中にいるミミズや幼虫などをその長いくちばしで探し出して食べます。ミミズや幼虫以外にも、フルーツなどの植物質の食物も餌としています。
キウイの繁殖方法
鳥類であるキウイは当然、卵で子孫を残します。鳥類にとっては普通のことですが、キウイの卵の大きさはキウイの大きさにしては大きめです。
なんと、重さはキウイ自体の重さのおよそ四分の一にもなります。また、あまりにも卵が大きすぎるために、オスとメスのつがいで一緒に卵を抱かなくては暖められません。さらに、つがいで卵を温めても、やはりその大きさゆえに卵の一番下の部分と、親が触れている部分とでは10度近く温度差ができてしまうといわれています。
キウイの生息地域と見られる場所
原産地であるニュージーランドですら、絶滅の危機に陥り、その個体数は少ないといわれているキウイ。
日本で唯一キウイを見ることのできた大阪天王寺動物園ですが、2015年3月に、キウイの展示を終了すると発表されました。
では、どこでキウイを見られるかというと、最も有名なところは、ニュージーランドです。
しかし、このキウイを飼育している動物園にはちょっとした難点があります。それは、キウイが住処としている穴から出てこないのです。
前述でも説明した通りに、基本的にキウイは夜行性なので、野生環境下であれば日中は樹の洞などで時間をすごしています。
それは、飼育環境化においても同じことなので、一般的に動物園は日中に訪れるのでキウイを見られずに帰ってくる方もいるようです。キウイは夕方から活動を開始するので、キウイを見たいと思うのであれば、キウイが展示されている場所へは、夕方に行くことをオススメします。
□引用:天王寺動物園がコアラ・キーウィなどの展示終了へ 日本在来種を強化
キウイの種類
一種しかいないと思われがちなキウイですが、意外なことに亜種なども含めると7種のキウイがおり、その種類の数は少なくはありません。
しかし、どのキウイも絶滅が危惧されており、種類が多いからといって、キウイの種の存続が絶対に安泰というわけではありません。
寧ろ、7種類すべてのキウイが絶滅の恐れがあるということは、完全にキウイの種が耐える可能性も大いにありうるということでもあります。
現在、一部の種類は天敵となる肉食動物がいない地域に生息しているので、その地域に肉食獣を持ち込まない限りは大丈夫ですが、現段階で肉食獣の脅威によって減少しているキウイは、人間が保護してあげなくては絶対に途絶えるでしょう。