ハリネズミのプロフィール 和名:ハリネズミ 学名:Erinaceidae目:モグラ目 科:ハリネズミ科 体長:14~20cm前後 分布:ヨーロッパやアフリカ、アジアなど 環境:森林や草原、乾燥地帯など |
怒ると針を逆立てるけれど、普段はとても愛らしいハリネズミはペットとしても人気があります。特に欧米では昔からペットとして可愛がられてきたのです。そんなハリネズミも生きた化石として日本で発掘もされています。でも、ハリネズミはネズミの仲間ではないのです。
ハリネズミの生態について
ハリネズミの出現時期
ハリネズミは、ネズミの仲間ではなくモグラの仲間に分類されています。このハリネズミが地球上に現れたのは、第三紀頃からと考えられています。実際にハリネズミの化石が日本からも発掘されています。哺乳類の中でもカンガルーやカモノハシについで古い哺乳類がハリネズミなのです。
ハリネズミの形体的特長
ハリネズミといえば、名前にもついているとおり背中にある針です。実は、針ではなく、硬くなった体毛なのですが、およそ5000本ついています。普段は、体に沿ってねている毛ですが、怒ったり興奮したりすると体を丸くして毛を逆立てます。外敵から身を守ろうとするのです。手足は小さくて短いのが特徴です。
ハリネズミの生態的特長
ハリネズミは夜行性の動物です。日中は眠っています。そのため、明るい場所が苦手で薄暗い場所を好みます。隅っこや隙間が好きな動物で、家の中で脱走すると探すのが大変です。大きな音や急に明るくなるとおびえてしまうので、注意する必要があります。ハリネズミの生態で不思議な行動に「香油塗り」と呼ばれるものがあります。これは、ハリネズミが刺激の強いものをなめたり噛んだりすると、自分の唾液をハリに塗りつける行為です。この「香油塗り」をなぜ行なうのかは、未だにわかっていません。
ハリネズミの餌と捕食方法
ハリネズミは地中の中の昆虫を食べています。土があると、小さな手で掘り、虫や幼虫を捕まえて食べています。食べている餌を見ると、ハリネズミはネズミではなくモグラの仲間だということがわかりますね。また、水分を多くとらないと脱水症状をおこしてしまうことでも知られています。
ハリネズミの繁殖方法
ハリネズミは特定の時期に繁殖期があるわけでなく、ペアの相性がよければ時期は決まっていません。妊娠期間は1ヶ月ほどで、1度の出産につき2~5頭ほどをうみます。時々、母ハリネズミがストレスを感じたりすると、子ハリネズミを食べてしまうこともあります。
ハリネズミの飼い方
つぶらな瞳で片手に乗るくらいの大きさのハリネズミは、日本でもペットとして飼いたいという人が増えてきています。最近は輸入規制もされているために、なかなか手に入りづらいこともありますが、自宅で繁殖させている人もいるので、近くにハリネズミを飼っている人がいないか探してみるといいかもしれませんね。
ハリネズミは、家の中で放し飼いをするわけにはいきません。ハリネズミは家の中にある隙間に入り込んでしまいますから、普段は昆虫用のプラスチックケースなどで飼うようにしてください。時々、フタを持ち上げて脱走してしまうこともありますから、フタがはずれないように気をつけてください。寝床となる部分は新聞紙やペレットなどを敷いて、清潔に保ちましょう。餌は、犬猫用の餌だけでなく、こおろぎやミルワームなど生きた餌も与えてくださいね。そして、大切なことはかかりつけの獣医さんを見つけておくことです。欧米では一般的なハリネズミも、日本ではまだ珍しい生き物ですから、ハリネズミを診ることができる獣医さんも多くはありません。
ハリネズミの生息地域と見られる場所
日本固有のハリネズミはいませんが、世界中を見渡すと様々な場所に生息しています。欧米では、昔から犬や猫と変わらないくらいペットとして愛されてきた動物でもありました。日本では、ペットして飼われていたハリネズミが野生化したという報告もありますが、基本的に日本と東南アジアにはハリネズミはいません。ヨーロッパや中央アジア、アメリカ、アフリカなどでは森や草原など自然のある場所に行くと、見ることができます。また、動物園でも見ることができますし、最近では少しずつハリネズミを飼っている人も増えてきましたから、あなたの友人でハリネズミを飼っている人がいるかもしれませんよ。
ハリネズミの種類(仲間)
世界中には14種類ものハリネズミがいます。種類によっては冬眠するものもいるんですよ。
オオミミハリネズミ
ハリネズミの中では小さな種類ですが、耳は大きいです。エジプトや中央アジアを中心に生息しています。とてもカワイイ顔をしているのですが、気性が激しいのでペット向きとはいえません。
ナミハリネズミ
ヨーロッパではペットとして一般的なのがこの種類のハリネズミです。ナミハリネズミは寒くなると冬眠してしまう種類です。
ヨツユビハリネズミ
日本でペットとして飼われている一番多い種類がヨツユビハリネズミです。普段は乾燥地帯に生息しているハリネズミで、冬眠はしません。