チーズフォンデュ
とろとろっとしたチーズがたっぷり入った鍋にパンやゆでた野菜をつけて食べるチーズフォンデュは大勢でも一人でも楽しめるスイスの代表的なチーズ料理の一つです。本格的なチーズフォンデュのセットが無くたって大丈夫! また、なんとなくチーズフォンデュの香りが大人っぽくて苦手…という人もいるかもしれません。でも、チーズフォンデュに使うチーズも自分の好きなチーズを組み合わせてオリジナルの味付けにしてもいいんです。クリスマスやパーティーなどにもぴったりなチーズフォンデュには、じつは罰ゲームなどもあるのです。
チーズフォンデュについて
日本では家庭で作ると言うよりはレストランで食べられることの多いチーズフォンデュですが、チーズの国スイスでは、チーズフォンデュは特別なメニューというわけではありません。2~3種類のチーズにわいんやレモン数種類の香辛料を加えて作るチーズ料理で、パンや野菜を鍋の中でトロトロに溶かしたチーズに絡めて食べる、大人から子供まで大好きなメニューといえます。
チーズフォンデュの注意点
アルコールを入れて作っているので、香りが苦手だと思う人もいるかもしれませんが卓上のコンロで熱を加え続けることでほとんどのアルコールは飛んでしまいます。ただし、熱が弱すぎたり加えるアルコールの量が多い場合には香りがきつくなったり、アルコール分が残っていたりすることがあるので注意してください。チーズフォンデュに使われるアルコールは通常白わいんが使われますが、食べ勧めた最後の鍋にこびりつくチーズに「きるしゅ」を加えてチーズのぱりぱりっとしたおこげを作るがチーズフォンデュのシメの楽しみです。
スイスのチーズフォンデュ=大阪のたこ焼き?
スイスでは家庭料理の一般的なメインディッシュとして食べられています。多くの家庭には、チーズフォンデュ用のガスまたは固形燃料の使える卓上コンロと陶器やホーローのチーズフォンデュ専用の鍋、チーズフォンデュフォークが揃っています。大阪の家庭にはたこ焼きを焼く鉄板があるのと同じような感覚かもしれませんね。チーズフォンデュ用の鍋は片手鍋のものが多く、家族が鍋を囲んでチーズフォンデュを楽しみます。パーティーなどでチーズフォンデュが行われる際には、チーズの鍋の中に自分のパンを落としてしまうと決められ罰ゲームなどを行わなければいけない、というルールが加わることもあります。次回のパーティーにこのチーズフォンデュルールを取り入れてみてはいかがでしょうか?
チーズフォンデュの食べ方
チーズフォンデュは古くから沢山の人の間で親しまれて、世界中に広まった料理です。東京や大阪などでもおいしいチーズフォンデュやちょっと変わったオリジナルのチーズフォンデュを食べさせてくれるレストランがあり、色々な国や地域にあわせてチーズにつけて楽しむものも違ってきていたりもします。そんなチーズフォンデュをみんなで楽しく食べるために、食べ方についていくつかポイントをご紹介しますね。
- チーズフォンデュは、パンは必ず鍋の底をかき回し、底からすくってチーズをつける。チーズが鍋の底にくっついてしまわないように一人ひとりが気を使う、と言うことですね。
- パンは皮の部分が下になるようにフォークで刺してチーズにつけて食べる。そのため、切り分けたフランスパンには必ず皮についている面が残っているように切り分けることが重要です。
チーズフォンデュを楽しむポイント
チーズフォンデュに使うチーズは、1種類のチーズだけでもかまいませんが2~3種類のチーズを組み合わせることで深い味わいが生まれます。自分の好きなチーズを使って作ってもオリジナルのチーズフォンデュが作れると思いますので、色々なチーズで試してみるもの面白いと思います。チーズフォンデュ用のチーズを選ぶときのポイントは癖の少ないタイプのものと、あまりしつこくないタイプのチーズがお勧めです。でも、世界中には何百種類ものチーズがありますから、そのなかからびっくりするくらい美味しい組み合わせのチーズフォンデュを見つけられるかもしれませんね。
スイス・チーズフォンデュのレシピ
大変シンプルなチーズフォンデュのレシピをご紹介します。シンプルなチーズフォンデュはチーズそのものの味をしっかり味わうことができる料理です。また、シンプルだからこそチーズにつけるパンや野菜などにもこだわりたいところです。
材料
エレメンタルチーズ 200g
グリュイエルチーズ 400g(ゴーダチーズを使うこともあります)
コーンスターチもしくは片栗粉 小さじ3
白わいん(さっぱりした辛口のもの)200~300ml
レモン汁 10cc
きるしゅ オチョコ1杯
ニンニク 1片
コショウ・ナツメグ 少々
具
フランスパン・茹でたジャガイモ・にんじん・ブロッコリー・カリフラワー・芽キャベツ・ソーセージなど
作り方
- ニンニクをチーズフォンデュ用の鍋の内側全体にこすり付けます。エレメンタルチーズとグリュイエルチーズは溶けやすいようにチーズおろし器でおろしておくか、包丁で細めに刻んでおきましょう。
- チーズフォンデュでチーズにつける具の野菜を少し硬めに茹でておきます。フランスパンも一口で食べられる大きさにカットしておきましょう。このとき1片のパンには1面以上の皮がついているように切ることを忘れずに。
- 鍋にすりおろしたエレメンタルチーズ・グリュイエルチーズ・コーンスターチ・レモン汁を入れ強火で熱を加えます。火にかけたらすかさず木ベラで底から丁寧に混ぜながら溶かしていかないとコゲが出来てしまいますので、注意しましょう。
- チーズが溶けてまわりがぷつぷつっとしだしたら鍋を卓上のコンロに移して熱していきます。コンロに移すまでも移してからも、底がコゲつかないようにかき混ぜることをわすれないでください。
- 最後にお好みできるしゅを加え、コショウとナツメグで味を調えて完成です。
ポイント
アルコールの香りが苦手な人は、きるしゅを加えなくても大丈夫です。また、チーズフォンデュがさらっとしていて薄すぎたと感じた場合には、コーンスターチを少し追加で混ぜ込んで適度な軟らかさに仕上げてください。
ちょっと変わったチーズフォンデュレシピ
チーズが海苔や醤油などといった和食に合うのは皆さんご存知ですよね。チーズは大好きだけど本格的なチーズフォンデュはちょっと苦手かも…という人や子供でも美味しく食べられるちょっと変わった和風のチーズフォンデュのレシピはいかがですか?
材料
エレメンタルチーズ 200g
グリュイエルチーズ(好みに合わせてゴーダチーズでも可) 200g
カツオだし汁 150~200cc
片栗粉 小さじ2
ニンニク 1片
コショウ 少々
具
フランスパン・シイタケ・鶉のゆで卵・にんじん・ジャガイモ・小さな焼餅・いか・ブロッコリーなど
作り方
- 下準備として、チーズフォンデュの具にする野菜は茹でて一口大に切っておきます。もちろんフランスパンも皮をつけるのを忘れずに、一口で食べられる大きさにカットしておきましょう。鶉の卵はゆでて殻をむいておきます。餅は一口サイズにカットしてからトースターで軽く焼くか揚げるのもいいと思います。だし汁の量が150ccになるように少し多めの水で鰹節を使ってだしをとります。
- チーズフォンデュの鍋の内側をニンニクでこすって香りをつけます。小さいお子さんやニンニクが苦手な人は抜いてもかまいません。
- エレメンタルチーズとグリュイエルチーズもしくはゴーダチーズなどお好みのチーズを細かくすりおろします。チーズおろし器が無い場合は万能おろし器を使ってもおろせると思いますし、包丁で刻んでもかまいません。そこに片栗粉をまぶしておきましょう。
- チーズフォンデュの鍋にダシ汁を入れ、火にかけます。沸騰してきたら、細かくしたチーズと片栗粉を少しずつ入れてゆっくり溶かします。へらでゆっくりかき混ぜながら温めて焦げ付かないようにして一煮立ちさせましょう。
- チーズが全部溶けたら、コショウを入れて味を調えテーブルの卓上コンロや炉の上にチーズフォンデュの鍋をのせ手完成です。刻み海苔などをトッピングとして用意しておくのもおすすめです。