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いろいろなチャーハンのレシピ
中華料理の中でも、炒飯は豊富なバリエーションを持つ料理として知られています。卵とご飯を炒めるという簡単な調理法ゆえに、工夫の入り込む余地が大きく取られているのが影響しているのです。特に日本では、新しいものが次々と生み出されています。
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千変万化のチャーハン
チャーハンの場合、一緒に炒める具材を変えるだけでもバラエティ豊かに変化します。例えば、ほうれん草やチンゲン菜などの野菜を豊富に使った「翡翠チャーハン」、山海の珍味を豊富に盛り込んだ豪華なチャーハン、シンプルで美味しい五目チャーハン、こってり濃厚に味付けされたフカヒレスープをかけたフカヒレあんかけチャーハンなどなど…。そのどれもが個性的でありながら、高いレベルの美味しさを保っているのは基本となるチャーハンの美味しさがしっかりしているからなのです。
チャーハンのバリエーションを考える
では、チャーハンのバリエーションはどのように分類できるのでしょうか?
具材投入系チャーハン
チャーハンを炒めている最中に下ごしらえを済ませた具材を投入して、チャーハン全体の調和を取るのがこの系統です。前述の翡翠チャーハンや、納豆チャーハン、キムチチャーハン、レタスチャーハンなどが分類されます。この系統のチャーハンは、食材を用意しておけば簡単に作れるだけでなく調理手順自体を覚えておけば応用が利くという利点があります。
汁かけ系チャーハン
チャーハンとは別に作ったスープなどをチャーハンにかけるのがこの系統です。あんかけチャーハンやスープチャーハンが分類されます。この系統のチャーハンは、やや手が掛かるものの通常のチャーハンでは出せない食感や味わいが楽しめます。
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進化するチャーハン
手軽に作れる料理ですが、作る人の力量によってその味はさらに良くなります。火加減・塩加減・鍋加減と、経験を積んだ分だけ味に反映されていく要素が多くあるからです。その為、炒飯に特化した料理の腕前を上げていくといったファンは今も増加を続けています。そんなファンによって、新しい調理法が開発されています。
マヨネーズを使ったスーパー黄金チャーハン
マヨネーズは卵とサラダ油と酢を混合して作られる調味料です。「水と油」の喩えがあるように酢とサラダ油は混ぜ合わせても分離してしまうのですが、卵が間に入ることで三者が混然となりクリーム状のマヨネーズになるのです。しかし、このクリーム状態は卵の乳化作用によって保たれているのです。この卵の乳化作用は強い熱を加えるとたちまち崩壊してしまいます。これを利用したのがスーパー黄金炒飯なのです。作り方は、卵とマヨネーズを混ぜ合わせたものをご飯に絡めて、フライパンで炒めるというシンプルなものです。しかし、通常の黄金炒飯よりもきれいに卵でコーティングされてパリパリした表面と、しっとりした感触を併せ持ったご飯が出来上がるのです。これは、溶き卵よりもご飯に絡みやすいマヨネーズがお米をしっかりと包み込み、加熱されることで乳化作用が崩れ卵と油と酢になったことで出来た奇跡の食感なのです。
台湾風・スープで炊き上げたチャーハン
台湾には、中国の文化と他国の文化が融合した独特の文化が根付いています。食文化も例外ではなく、炒飯においても他の地域とは違う調理法を持っています。台湾風は、まず米をスープで炊いて風味を加えるのです。ピラフに近い料理法ですが、米を炊く段階から工夫するのも重要な要素であるといえます。例えば、水分をわざと少なめに炊いご飯を使うとか、炊き込みご飯の余りを使用するなどの工夫もあります。
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