はじめての四川料理
担々麺 四川料理特有の香辛料 四川料理のレシピ 中華のお供「紹興酒」

担々麺

担々麺は中国四川の軽食で、坦坦麺、坦坦面(面は簡体字で、麺は繁体字です。中国の学校教育では現在簡体字を使用しています。)担担麺、タンタンメン、たんたん麺など様々な書き方があります。四川の軽食は四川料理と同様、中国のみならず世界で有名です。担々麺は、四川軽食の代表とも言っても過言ではありません。四川の人の家に行けば、必ずと言ってもいいぐらい面が備えてあります。四川人は、面を茹で辛いタレをかけて出来上がる担々麺をよく食べます。

四川の担々麺

四川省の省府(省の政治、経済、文化などの中心地を省府と言います)は成都(せいと)で、「成都の軽食は天下第一」という美称を持っています。成都の軽食は種類豊富、製作工程が精巧であることで有名です。成都の軽食は200種以上もあると言われていますが、200種の軽食に200の風味があることで絶賛されています。成都市内にあるレストランのうち3分の一は軽食屋さんで、またほとんどの軽食屋さんでも担々麺を食べることができます。

担々麺の歴史

中国四川の人が毎日のように食べている担々麺は、100年以上の歴史を持っています。坦々(天秤棒)を担いで街を歩きながら麺を売ったということで「担々麺」という名前をつけたそうです。担々麺は上等な小麦粉を丸い「うどん」のように伸ばし食用の時、沸騰したお湯で茹で特性のタレをかけて食べるのが中国本場の食べ方です。日本流で言えば「汁なし担々麺」が本場の食べ方というわけです。「汁あり担々麺」は、坦坦(天秤棒)を担いで(揺ら揺らして汁がこぼれるため)麺を売ることには適してなかったので昔は「汁なし担々麺」が主に食べたそうです。

汁なし担々麺と汁あり担々麺

担々麺の歴史からいうと、汁なし担々麺こそ担々麺の本場です。生麺を茹で醤油、赤い唐辛子油(ラー油)、酢、ゴマ味噌などの調味料をかけて食べるのが四川風担々麺の食べ方です。汁なし担々麺は、汁あり担々麺と違ってスープを作る手間がなく調味料さえあればすぐ食べられるので実に簡単です。四川の人は、担々麺をいつでも食べられるよう自家製担々麺特製タレを常に用意しています。家によって担々麺のタレの味は異なります。

四川人が語る担々麺

四川は、四川料理のほか麺がおいしいことで有名です。四川麺と中国北方麺と違って麺そのものの味にそれほどこだわりません。つまり、麺よりタレ若しくはスープのほうに神経を使うわけです。正直に言うと、四川麺は北方麺と比べようがありません。それで四川の人は、四川料理の作り方を応用して四川独特の四川麺を作り出したわけです。北方麺は、こしが強く味のほうは日本の手打ちうどんと非常に似ています。

一風変わった担々麺

麺好きな人なら毎日麺を食べても飽きないはずです。しかし、毎日食べる麺が作るのに時間と手間がかかるのではあまり面白くありませんね。麺好きな四川の人は手軽く、簡単にできる担々麺メニューをたくさん生み出しました。中国の一般家庭では料理にあまり時間をかけられません。というのは、中国では夫婦共働きがごく普通だからです。卵とトマトの担々麺は、四川の人がよく食べる一風変わった「汁あり担々麺」です。「汁なし担々麺」に飽きたとき、若しくは作り置きのタレがない時には卵とトマトの担々麺を作って食べます。

担々麺レシピ

日本ではあまり耳にしない「卵とトマトの担々麺」の作り方をご紹介します。麺の茹で時間を入れても15分もしないうちにすぐ出来上がるメニューです。トマトの酸味がきいてほんのり酸っぱいスープですが、ご飯にもよく合います。担々麺の汁だけではなく、ご飯のお伴としても応用してください。

材料

  • ☆ 生麺 (なければ乾燥麺でも良い)
  • ☆ トマト … 2個
  • ☆ 卵 … 2個
  • ☆ ネギ
  • ☆ 生姜
  • ☆ ニンニク

調味料

  • ★ 醤油 … 小さじ1杯
  • ★ 塩 … 小さじ1杯
  • ★ 胡椒 … 少々
  • ★ 唐辛子 … 適量
  • ★ 胡麻油 … 小さじ1杯
  • ★ ラー油 … 少々
  • ★ サラダ油 … 大さじ2杯

作り方

  • 1. 大きめの鍋に水をたっぷり入れお湯を沸かします。
  • 2. 沸騰したお湯の中に麺を入れ好みの硬さに茹でます。
  • ※注意点
  • 麺によって茹で時間は変わってきます。汁あり担々麺なので少々硬めに茹でたほうが良いです。
  • 3. 麺を茹でる間に担々麺の汁を作ります。
  • A. 鍋にサラダ油をいれ、にんにく、しょうが、ねぎを入れ香りが出るまで炒めます。
  • ※ポイント
  • 香りが出る程度でよいです。炒めすぎないように気をつけましょう。
  • B. トマトの乱切りを入れよく炒めます。
  • C. お湯4カップ、醤油、塩、胡椒を入れ、味を調えます。
  • D. お湯が沸騰したら、溶き卵、ラー油、唐辛子、ごま油を好みに入れ仕上げます。