夫妻肺片
「夫妻肺片fuqifeipian」を食べたことありますか? 「夫妻肺片」は、中国では大変人気のあるメニューですが、日本ではめったに食べることができない四川料理です。夫妻肺片は、牛の舌(タン)、牛のレバー、牛の胃袋(ミノ)を四川独特の調味料で味付けた料理です。
夫妻肺片の歴史
貴方は「夫妻肺片」という名前の由来を知っていますか? 夫妻肺片という名前には意外な歴史事実が隠されています。1930年代、今の四川省の成都市にはいろんな民族が住んでいました。その中にはイスラム教を信じる回族(かいぞく)という少数民族が一番多く、ご存知のとおりイスラム教徒は豚肉を食べません。回族のほとんどは牛肉とラム肉を食べていましたが、牛肉は肉だけ食べ内臓は全て捨てました。これを大変痛ましく思っていたあるご夫婦が牛タン、牛のレバー、牛の胃袋(ミノ)を拾ってきて調理したところとてもおいしいことに気がつき、「夫妻肺片」という料理が誕生しました。
夫妻肺片の思いがけない由来
「夫妻肺片」は、ご夫婦で考えた四川料理なので「夫妻(中国語で夫婦のことを夫妻という)」という名がついています。しかし、牛タン、牛のレバー、牛の胃袋(ミノ)は使っていますが、牛の肺は一切使っていないのに、どうして「肺片」という名がついたでしょうか? 実は、最初は「みなさんが捨てた牛の内臓で調理した料理」ということで「夫妻廃片」という名前だそうです。でも、「廃」という字は縁起が悪いということで以後「肺(中国語で廃と肺は発音が同じ)」という字に変え「夫妻肺片」という名前になりました。
夫妻肺片の創始者
「夫妻肺片」の創始者は、夫の郭氏と妻の張氏です。ご夫婦が夫妻肺片を作り出した一番の理由は、「もったいない」ということより実は生計を立てるためでした。同時少数民族は漢民族の差別を受けていたので、回族であって彼らは生きていくのでやっとだったそうです。「夫妻肺片」の材料をゲットするために、彼らは毎朝屠畜場に行き捨てられた内臓の中から材料を拾いました。苦労の甲斐があって、「夫妻肺片」を売って彼らはお金持ちになって晩年裕福に暮らしたそうです。
|