麻辣火鍋は日本語で言うとマーラーひなべ、中国語の発音で言うとマァラァフオグオ若しくはマーラーホーコで、中国語の発音記号で表記するとmalahuoguo(中国ではピンインと言います)です。麻辣火鍋は最近日本で人気上昇中の鍋料理ですが、辛いにもかかわらず大勢の人が食べている最も大きな理由は何でしょうか? 麻辣火鍋を一度食べた人はまた食べたくなるほどおいしいのはもちろんのこと、健康にとても良いからです。いろんな食材、薬味、漢方を取り入れた料理は麻辣火鍋のほかないかも知れません。
麻辣火鍋といえば言うまでもなく「四川麻辣火鍋」のことを指します。四川料理の名物中の名物は麻辣火鍋と言っても過言ではありません。麻辣火鍋は材料を取り揃えるのがとても大変なので、中国の人は外食でよく食べます。麻辣火鍋は少人数で食べるより大人数で食べたほうが「得」です。麻辣火鍋は「鍋底guodi」と呼ばれるスープに肉、野菜、春雨など数多くの物を入れ、特製のタレにつけて食べます。「鍋底」は人参、桂皮、ナツメなどいろんな漢方で作った健康スープです。麻辣火鍋を食べた次の日、肌は艶々になるそうです。「麻辣火鍋のおかげで」中国には美人が多いかも知れません。麻辣火鍋の一番難しいところは、「鍋底」の作り方です。
四川料理と言えば貴方は何をすぐ思い出しますか? マーボー豆腐? それともチャンジャオロース? 中国の人は四川料理と言えばすぐ「四川麻辣火鍋」を思い浮かべます。中華料理の中で四川料理は重要な位置を占めていますが、四川麻辣火鍋は四川料理の結晶と言われています。麻辣火鍋の「鍋底」と付けタレはその店によって味が違います。ほとんどの麻辣火鍋専門店は、秘伝の「鍋底」と付けタレを持っていて外に絶対漏れないようにしているそうです。
上海で有名な「呉記麻辣火鍋」は、四川麻辣火鍋の精粋として上海の人に大変人気があるお店です。「呉記麻辣火鍋」は、秘伝の「鍋底」と新鮮な素材は多くの上海人を魅力しています。麻辣火鍋は、大きな鍋が二つに分かれています。一つは辛い「鍋底」、もう一つは辛くない「鍋底」です。一つの鍋に二つのスープ、これは四川麻辣火鍋の最も面白いところです。またこのような工夫のおかげで、辛いのが苦手な人でも、お子さんがいる家庭でも麻辣火鍋を十分楽しむことができます。
麻辣火鍋の決め手は「鍋底」と付けタレです。中国では麻辣火鍋専門店を「火鍋城」、「火鍋店」、「火鍋楼」、「火鍋館」などと呼んでいます。寒い冬麻辣火鍋を食べると体が温まるのは言うまでもありませんが、中国の人は夏バテ予防として暑い夏でも麻辣火鍋をよく食べるそうです。麻辣火鍋は肉、野菜などいろんな食材を一緒に食べるので一度にいろんな栄養を吸収することができます。熱い時、疲れている時こそ口から栄養を取ることが大事です。中国の人は、医食同源という漢方の理念に従い、昔から普段の食事から健康を守る研究と工夫をしてきました。
四川本場の麻辣火鍋を自宅で作るのは少々面倒です。しかし、中華料理素材を専門に扱っているところでは麻辣火鍋の「鍋底」と「特製タレ」を置いているので自分で作ることが不可能ではありません。また麻辣火鍋の基本さえ抑えておけば別の鍋料理にも応用がきくかと思います。