宮宝鶏丁・辣子鶏
「宮宝鶏丁gongbaojiding」四川の伝統的な料理ですが、日本ではめったに食べることができません。「宮宝鶏丁」を一言でいうと、ナッツと鶏肉のサイコロ炒めです。
「辣子鶏laziji」、骨付きの鶏の足を干し唐辛子、花椒などの調味料で炒めた日本ではめったに食べることのできない、とても辛い四川料理です。
宮宝鶏丁
「宮宝鶏丁」は数多くの調味料を使用するため、中国の一般家庭ではあまり作りせん。実は四川に住んでいる人若しくは四川出身の人意外に、中国の一般家庭では四川料理をあまり作りません。四川料理は、調味料の調達と使い方が非常に面倒なのでよほどの料理好きな人じゃなければ作ることはないでしょう。「中国の人なら誰もが中華料理が上手」と思っている人がいるようですが、これはどんな中華料理によります。
宮宝鶏丁の歴史
「宮宝鶏丁」は中国清の末、宮宝丁に住んでいた丁宝禎という官僚の専門コックさんが発明した料理です。宮宝鶏丁は、ナッツの香ばしさと鶏肉の風味が絶妙にマッチングしてことが一番の特徴です。また辛さの中に甘さと酸味もあるので、一度食べたらまた食べたくなる「不思議な料理」として名を知られています。丁宝禎は大変宴会好きな人だったそうですが、毎回の宴会の度に必ず「鶏肉のサイコロ炒め(今の宮宝鶏丁)」料理を出したそうです。「鶏肉のサイコロ炒め」は、大変好評でたちまち丁宝禎家の名物料理となりました。
宮宝鶏丁の名前の由来
丁宝禎は、四川省の総督となってから名物の「鶏肉のサイコロ炒め」に四川料理の特徴を生かし、味付けを更に工夫したところみんなの更なる絶賛を得たそうです。「鶏肉のサイコロ炒め」は、丁宝禎家専門のコックさんだけが作れる料理でしたが、何故かその調理方法がみんなに知られるようになり、たちまち四川の名物料理となったそうです。丁宝禎はのち清朝から「太子少保」という名前をいただいので、「鶏肉のサイコロ炒め」は丁宝禎に敬意を表して「宮宝鶏丁」という名前となったそうです。
辣子鶏
「辣子鶏」を初めて食べた人は、きっと舌がしびれるほどの辛さでびっくりすることでしょう。どうしてこんなに辛くしなければならないですか? と質問する人もいますが、四川の人にとってはそれほど辛くないみたいです。小さい頃から辛い四川料理を食べていたので舌のほうはそれに慣れてしまったようです。