はじめての四川料理
四川料理の偉人たち 四川料理特有の香辛料 四川料理のレシピ 中華のお供「紹興酒」

四川料理の偉人たち

中国では現在「四川料理に最も影響のある10人」という本が非常に売れています。この本では四川料理の発展に大きく貢献した人々を紹介しているほか、彼らの代表作品が写真付き載っています。300にのぼる四川料理レシピと作り方が詳しく紹介されているので、「四川料理全集」と言っても過言ではありません。昔ながらの四川料理と新しい四川料理の変遷とその発展過程なども詳しく紹介しています。そのほか、3代にわたる四川料理の偉人たちの略歴と料理に交わるエピソードも記載しています。

四川料理をこよなく愛した鄧小平

中国の偉人鄧小平(とうしょうへい)は、1904年8月22日、四川広安で生まれました。鄧小平は15年間、四川で過ごしのち中国革命と中国改革解放のリーダーとなります。広安にある鄧小平の家、通っていた学校は、観光名所だけではなく、教育の場として開放されています。四川で長い歳月を過ごした鄧小平は、四川料理をとても好んだそうです。四川を離れてからも幼少期に食べていた四川料理を大変懐かしく思ったそうです。

日本での四川料理の偉人

日本で有名な四川料理の達人といえば、陳健一(ちんけんいち)をまず言わなければなりません。陳健一は1956年1月5日、東京で生まれました。玉川大学文学部英米文化の専攻で大学卒業後、父陳建民のもとで四川料理の修業をします。フジテレビの料理番組で有名になり、その後いろんな番組に出演しています。手軽く簡単に作れる四川料理を教えることで、日本の主婦たちに大変人気があります。四川料理のチェーン店「四川飯店」を経営していますが、中国四川から自ら食材と調味料を調達することもしばしばあるそうです。

日本の主婦は四川料理の達人

日本人は世界各国の料理を食べているので、いろんな料理を作らなければならない日本のお母さん方は「料理上手」だと言ってもいいでしょう。
日本人ほど世界の料理を食べている民族はおそらくいないでしょう。日本の主婦は和食だけではなく洋食、中華、イタリア料理、インド料理など世界中の料理を作らなければなりません。
マーボー豆腐、チンジャオロース、マーボーナス、タンタン麺などの四川料理は、日本の家庭でよく食べている中華料理です。中華料理の素を使わず本格的な四川料理を作る日本人主婦も数少なくありません。

四川料理の達人のこだわり

四川料理の達人たちは食材だけではなく、調味料にも非常にこだわります。料理に欠かせない調味料といえば塩です。四川料理に使われる塩は、四川産の塩特に「自貢」(四川省の町の名前)の塩を一番使います。
「自貢zigong」は、「1000年塩の故郷」という美称を持っていて、四川料理には自貢で取れた塩が一番合うそうです。「自貢」市は、1900年前から井戸から塩を取る技術を持っていました。長年の研究と実践を経て自貢塩の開発技術は、輝かしい功績を遂げました。

自貢の塩

自貢には塩の歴史と開発遺跡、塩の文化に交わる文物が数多くあり、観光資源になっています。近年、自貢は「塩文化スポット」として多くの観光客を引き寄せています。自貢の塩産業は、中国の清の時代に一番盛んでした。当時、中国全土の商人たちは自貢の塩を求め自貢に集まりました。自貢の塩は、井戸から取れた塩なので大変珍しいとされています。井戸塩は、海で取れた塩よりミネラルが豊富で栄養が高いのです。また、井戸塩を取るには資本金が沢山かかる他、高い技術も必要であり井戸塩の値段は普通の塩に比べ遥かに高いです。自貢の塩は、中国の塩産業の中でとても重要な位置を占めていて、全国の井戸塩の3分の1は「自貢塩」です。