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忍者の道具・衣装

忍者を見ればすぐに忍者だとわかる要素の代表格が衣装と言っても過言で名配でしょう。いかにも身軽そうな無駄のないスタイルは忍者に憧れを抱いている方にとっては、一度は袖を通して、走り回りたい衝動に駆られたことがあるはずです。まだ、手裏剣や短刀など、忍者特有の武器や忍具も魅力の一つと言えます。

忍者の衣装や道具を知る!

忍者は、その任務上「人目に付きにくい衣装」をまとい「どのような事態にも対応できる道具」を装備しています。

これが忍者の衣装だ!

一般に、忍者が身にまとうのは隠密性に優れた「忍び装束」とされています。忍び装束は走ったとき風圧を受けにくいように設計されていて、夜の闇にまぎれて行動しやすい色合いに染め上げられています。忍者は刀で斬り合いになってもいいように、忍び装束の下に鎖帷子を身に付けていたといわれていますが、金属性の鎖帷子は重いため装着していなかったと考えられています。忍者の通常の任務である情報収集や情報操作と言った諜報活動の場合、いかにも「忍者でござい」といった忍び装束ではなく一般市民に紛れることが出来る行商人や虚無僧と言った服装をしていたと言われています。

これが忍者の道具だ!

忍者は忍び装束を身に纏うとき、何が起きても良いように最小限にまとめられた道具を持っていきます。例えば、背中に背負った忍者刀は高い塀を乗り越えるための足場にもなり、塀を上った後回収できるように紐がついています。また、鞘は堀や川を越えて潜入する際シュノーケルとして使えるように穴が開けられています。このように、忍者が携えた道具は一石二鳥にも三鳥にもなる高機能なものばかりなのです。忍者の道具は、鉤爪や鉤付き縄と言った現代のロッククライミングに通じるものや「しころ」という小型スコップや折り畳み鋸と言った単純な土木作業が出来る道具などさまざまです。また、忍者の代名詞といえる手裏剣は一撃必倒の飛び道具で、熟練者が使うと銃弾に匹敵する威力を発揮することが後世の研究で明らかになっています。

忍者のイメージを構築していったのは何か

現在に受け継がれている忍者のイメージは、忍者が大名の命令で活動できなくなった明治時代以降に作られたものです。日本映画における忍者は、諜報活動よりも刺客としての活動に重点をおいて描かれてきました。厳重な警護を掻い潜り、機密を見つけて主人の下に持ち帰るよりも主人の敵を倒した方が早いし、大規模な人員の投入と多額の資金が必要となる戦いの準備をしなくて良いからです。忍者の持つ能力ならば、刺客としての活動は十分に可能です。そういった近代的な発想が加えられていったことで忍者のイメージは大きく変化していったのです。

忍者からニンジャへ

そして、日本から外国に輸出されていった忍者は日本文化の持つオリエンタルな神秘性から空手家・侍・力士とともに日本を代表する戦士としてイメージを膨らませていきました。その結果がハリウッドで大量に製作された「ニンジャ映画」なのです。赤や白といったカラフルな忍び装束をまとった「青い目のサムライ」ならぬ「青い目のニンジャ」が、摩天楼を舞台に悪のニンジャと戦うという荒唐無稽な筋書きのニンジャ映画は大ヒットしました。このニンジャ映画ブームによってアメリカンドリームを夢見て渡米したショー・コスギが一躍トップスターになったのは有名です。

漫画から生まれた忍者のイメージ

一方、日本では漫画が忍者のイメージ形成に一役買っていました。白土三平の「カムイ伝」「サスケ」、横山光輝の「伊賀の影丸」「仮面の忍者赤影」、藤子不二雄の「忍者ハットリくん」、細野不二彦の「さすがの猿飛」と言った数々の作品が、日本の忍者のイメージをより明確なものにしていったのです。「顔を隠し、闇に紛れて悪と戦う」「分身の術などの忍法を駆使してトラブルを解決する」といったイメージはこれらの作品によって形作られていったのです。

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